世にも恐ろしい「地獄堂」で命の尊さと大切さを学ぶ

恐ろしい閻魔大王の形相に子供は怯えますが大人でも結構、腰がひけます。
節分といえばやはり鬼ですが、その鬼と閻魔大王が参詣客を待ち構えているのが「地獄堂」(終日参詣可能)。この地獄堂ではお堂に入った中央に「閻魔大王」、左側に「十王」、右側には「三つ目の鬼」と「奪衣婆」、地獄の様子をビデオ映像で再生して映し出す「浄玻璃の鏡」などが展示されていて、閻魔大王を含む十王が死者の生前の罪科を裁く様子を実にリアルに再現しています。

そのあまりの人形の精巧さには大の大人でも驚くほどで、子供たちは完全に腰がひけてしまいますが、この地獄堂は参詣客を驚かせよう、怖がらせようという意図で作られたものではありません。生前の行い(=いま現在の生き方)を見つめなおして、生きることの大切さを説いたもので、実際に地獄絵図の最後には「命はひとつきりなのだから大事にしよう」という重要なメッセージが流されます。興味半分、面白半分ではなくて家族みんなで命の尊さを考え直すキッカケとして是非ともお参りしてください。

「地獄の釜の音が聞こえる」という不思議な石。石に頭を突っ込んでいるのはガイドです。
ちなみに地獄堂の入口には「極楽度・地獄度チェック」というゲームがあって、ボタンを押すだけで閻魔大王のお裁きが受けられます。簡単便利な上に無料で楽しめますのでぜひお試しあれ。また「石の穴に頭を入れると地獄の釜の音が聞こえる」という不思議な石もあってガイドも恐る恐る体験。一体どんな音が聞こえるのか?・・・それは全興寺に参詣してからのお楽しみということで。

「ほとけのくに」で癒しのリラクゼーション

中に入ると子供たちが瞑想していました。常日頃のストレスを解消しているのでしょうか。
地獄堂で恐ろしい地獄絵図を体験したあとは「ほとけのくに」(終日参詣可能)にも行ってみましょう。境内にある鬼の看板に従っていくと、「ほとけのくに」と書かれた地下室への入口が見えてきます。四国八十八カ所霊場のお砂入り手すりを伝って降りると、そこには四国八十八カ所霊場各寺院のご本尊と弘法大師の石仏151体とともに、美しいステンドガラスの曼荼羅が描かれた地下室が。耳を澄ますと柱から水が滴り落ちる仕掛けになっていて、琴の音色のような水音(水琴窟)が響いて、その心地よさにも癒されます。

全興寺の受付の方の説明によると「この曼荼羅の上で座禅を組んで瞑想することで極楽を味わえる」そうですが、実際にガイドも、世にも恐ろしい地獄堂を体験したあとに、この静謐な空間を体験して思わずほっと一息つきました。まさに「ほとけのくに」という名前通りの「癒しの空間」というわけです。

こちらが涅槃堂内部です。涅槃仏の上にガラスの簾のようなものがぶら下がっていますがモールス信号のメッセージが込められているそうです。
この他にも全興寺では、総ガラス作りという珍しい涅槃仏(お釈迦さまが涅槃に入るさいの横たわる姿)が安置された「涅槃堂」(終日参詣可能)などもあります。この涅槃堂も背景の照明がグラデーションのようにゆっくりと変化していくさまを眺めることで癒し効果が得られるそうで、こちらも瞑想ルームのようになっています。「ほとけのくに」ともども常日頃のストレスなどでお疲れの方のリラクゼーションルームとしてオススメしておきます。

次ページでは全興寺の遊びの空間「おも路地」と「門前茶屋おもろ庵」をご紹介します。

1p 「本堂」「小さな駄菓子屋さん博物館」を巡る
2p 「地獄堂」「ほとけのくに」「涅槃堂」を巡る
3p 「おも路地」「門前茶屋おもろ庵」を巡る
4p 「全興寺」スナップ集vol.1
5p 「全興寺」スナップ集vol.2