ドイツ語の挨拶やちょっとした一言
その国の言葉ができなくても挨拶ぐらい言えると、地元の人たちとほんの少しでもコミュニケーションをとることができ、旅がぐっと豊かになります。ここでは、誰でもすぐに覚えられる簡単なドイツ語の挨拶や、ちょっとした一言をご紹介しますので、旅先でぜひ使ってみてください!
※読み方のカタカナ表記は、実際の発音に近いものにしたため、ドイツ語教材で一般的に使われている表記とは異なる場合があります。
<目次>
- 「グーテンターク」は全国版じゃない?
- 「チャオ!」はドイツ語?!
- ドイツ語で人に何か尋ねるとき・謝るとき
- ドイツ語でお礼を言うとき・お礼を言われたとき
- ドイツ語「Bitte」の意味は4つ!
- ドイツ語でくしゃみをした人に言う一言
「グーテンターク」は全国版じゃない?
買い物をするときはまず「GutenTag!」の挨拶から |
ドイツ語で「こんにちは」は、みなさんもご存知のとおり「Guten Tag/グーテン・ターク」ですが、ドイツ南部(バイエルン州・バーデン・ヴュルテンベルク州)・オーストリアではグーテン・タークではなく、「Grüß Gott/グリュース・ゴット」と言います。もちろんグーテン・タークと言っても通じますが、返ってくるのは「グリュース・ゴット」なのでそのつもりで。ちなみに「グリュース・ゴット」とは本来、カトリック教の「汝に神のご加護がありますように」という意味だったそう。そのため、カトリック教徒の多いドイツ南部やオーストリアで一般的な挨拶の言葉となったようです。
■朝昼晩の挨拶
Guten Morgen/グーテン・モアゲン …… おはよう(ございます)
Guten Tag/グーテン・ターク (Grüß Gott/グリュース・ゴット) …… こんにちは
Guten Abend/グーテン・アーベント……こんばんは
Gute Nacht/グーテ・ナッハト …… おやすみなさい
※Grüß Gottは時間に関係なく、いつでも使うことができます。
上記の挨拶はあらたまった感じで、家族や友人など親しい間柄では「Hallo/ハロー」と言います。また、知らない人やお店の人でも、相手がそれほど年配の人でない場合は「ハロー」と言うことも多いです。
「チャオ!」はドイツ語?!
お店に入るときだけでなくお店を出るときも、店員さんの顔を見て「さようなら!」と挨拶をしましょう。■別れ際の挨拶
Auf Wiedersehen/アウフ・ヴィーダーゼーン …… さようなら
(南部では、Auf Wiederschauen/アウフ・ヴィーダーシャウエンとも。また、アウフを省略してヴィーダーゼーン/ヴィーダーシャウエンと言うことも多い。)
Tschuß/チュス(チュース) …… じゃあね!
Ciao/チャオ …… Tschußと同じ意味で、若い人が使う。
Bis morgen/ビス・モアゲン …… また明日
Bis später/ビス・シュペーター …… また後で
あれっ?と思った人も多いと思いますが、イタリア語の挨拶「チャオ」は、ドイツでも広く使われていて、すでに普通のドイツ語になっています。ただし年配の人は使わないということと、別れ際の挨拶としてのみ使われる(イタリアでは「ハロー」の意味でも使いますよね)、というのがドイツ版チャオの特徴です。
また「チュス」は年代を問わずに使われる、くだけた感じの別れ際の挨拶ですが、お店やレストランを出るときも、特にあらたまった場でない限りよく使います。
ドイツ語で人に何か尋ねるとき・謝るとき
「すみません」という意味の「Entschuldigung/エンシューディグング」は、非常によく使う言葉なので、長くてちょっと難しい発音ですがしっかり覚えておきましょう。誰かに道を尋ねるとき、「Entschuldigung!」と言って声をかけ、お店で何か見せてもらいたい品物があるときも、「Entschuldigung!」と店員に声をかけ、誰かにぶつかってしまったら、「Entschuldigung!」と軽く謝ります。また、「ごめんなさい」「申し訳ありません」と深く謝るときは、「Es tut mir leid./エス・トゥットゥ・ミア・ライト」と言います。
ドイツ語でお礼を言うとき・お礼を言われたとき
■「ありがとう」のバリエーションDanke/ダンケ …… ありがとう
Danke schön/ダンケ・シューン …… ありがとうございます/どうもありがとう
Danke sehr/ダンケ・ゼア …… ありがとうございます
Vielen Dank/フィーレン・ダンク …… 本当にどうもありがとう(ございます)
感謝の気持ちでいっぱいのときは、「Vielen vielen Dank! フィーレン・フィーレン・ダンク!」と言えば、心からお礼を言いたい気持ちが伝わります。また、レストランで頼んだものが運ばれてきたときにも、「Danke schön」と一言お礼を言いましょう。
お礼を言われたときに返す言葉は、「Bitte schön/ビテ(ビッテ)・シューン」「Bitte sehr/ビテ(ビッテ)・ゼア」。「Gern geschehen/ゲアン・ゲシェーエン」というのもありますが、こちらは少しあらたまった言い方です。また「Danke!」とフレンドリーに言われたら、こちらも「Bitte!」と一言返せばOK。
ドイツ語「Bitte」の意味は4つ!
タクシーに乗る時も挨拶を忘れずに。「○○までお願いします」と言うときは、「Bitte~」を添えましょう |
■ 「Bitte」の意味と使い方
1.「どういたしまして」の「Bitte」
2.お願いをするときに使う「Bitte」。人に何かを頼むとき、文の最初か最後に「Bitte」を付けると丁寧な感じになります。また「Bitte~(ビッテ~)!!」と言えば、「お願い(します)~!!」というニュアンスに。
3.「どうぞ」の意味の「Bitte」。人に物を渡すときや、人をどこかの部屋に案内するとき、席を譲るときなどに、「Bitte schön」または「Bitte」と言います。
4.「えっ?」と聞き返すときに使う「Bitte」。相手の言ったことが聞き取れなかったとき、「Wie bitte(ヴィー・ビテ)?」、または「Bitte(ビテ)?」と、語尾を上げて聞き返します。
「Bitte」は本当に意味の範囲が広い不思議な言葉ですね。
ドイツ語でくしゃみをした人に言う一言
ドイツでは、くしゃみをした人に「Gesundheit/ゲズントハイト!」と言う習慣があります。これは直訳すると「健康」という意味なのですが、「お大事に!」といったニュアンスで使われます。連れの人がくしゃみをした時はこの一言を必ず言い、何も言わないのはとても不自然。場合によっては、くしゃみをすると見知らぬ人に、「Gesundheit!」とすかさず声をかけられることもあるので、そうしたら「Danke schön!」と返しましょう。ここでは本当に簡単なものだけご紹介しましたが、現地の言葉で一言でも何か言えたり、相手の言っていることが分かったりすると、うれしいものですよね。思いきってドイツの人と言葉を交わしてみてください! それではまた次回まで。Tschuß!
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