第1回目は、サンフランシスコ在住、インテリアコーディネイターとして、アメリカ家具の買付けなどを手がける松本雅永さんのライフスタイルを紹介します。
インテリアコーディネイターという資格
米国カリフォルニア州サンフランシスコで現在、インテリアコーディネイターとして活躍する松本雅永さんは、英国人と結婚後、現地専門学校ウエスタン・デザイン・インスティチュートに通い、インテリアの学位 アソシエート・オブ・アート・デグリー Associate of Art degree (AA)を20代で取得しました。米国でインテリアコーディネイターとしてビジネス展開する松本雅永さん |
松本さんがプロジェクト・チームの一員として手がけた、ザ・リッツ・カールトン大阪やリーガロイヤルホテル東京(早稲田)など、日本国内の高級ホテルにも、インテリアデザイナーの統一した嗜好と予算にあわせて、彼女が選んだ照明器具や備品が、並べられているのです。
日米をビジネス・フィールドにする
日本では(社)インテリア産業協会が、インテリアコーディネイターの資格試験取得制度を実施。インテリアコーディネイターという職種に憧れるひとも多く、人気の高いライセンスです。ところが、日本は地価が高いだけに、建物や内装にお金をかけるだけで精一杯。家具や備品が二の次になっているのが現状です。
それに比べて米国人は、自らのライフスタイルにこだわりをもっているので、予算の多くを「住空間」に費やします。
なんといっても、国土の広いアメリカのこと。住宅供給戸数は、なんと日本の25倍もあります。
そうしたことから松本さんは、アメリカで通用するインテリアコーディネイターとしての知識を習得し、日米間の取引に注力。ビジネスフィールドを拡げることで、受注先を増やしていくことに成功しました。
石畳のサンフランシスコでビジネスフィールドを拡げるとともに感性も磨く |
さらに、松本さんは30代に日本の宅地建物取引主任者資格を取得。自らも東京にマンションを購入し、日本との往き来を頻繁にできるよう足場を固めました。
また、カリフォルニア州の不動産ブローカーとして、セールスライセンスも取得。物件成約後は、センスのよいアメリカ家具や備品を、卸し業者から購入代理することもあるわけで、仕事の領域も広がりました。
こうしたことから、サンフランシスコの自宅事務所を主軸に、着実に、インテリアコーディネイターとしての仕事を築いていったのです。