海外長期滞在の前に必要な準備

いざ海外で暮らすとなれば、渡航前にさまざまな準備が必要です。パスポート(旅券)やビザ(査証)の取得にはじまり、現地安全情報や生活情報、航空券手配、予防接種や留守宅管理ないしは第三者に家を貸し出すリロケーション、各種届出など、あらゆる情報を収集する必要があります。何を、どのような段取りで行えばよいのかをまとめました。

まずは渡航先の情報を収集する

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外務省の海外安全ホームページ
現地情報を収集する手段のひとつに、インターネットは欠かせません。外務省のホームページや各国大使館、政府観光局のサイトなどで、まずは渡航関連情報の最新を収集することから始めましょう。

「海外安全ホームページ(外務省)」や「海外渡航者のための感染症情報(厚労省)」などを閲覧し、必要であれば予防接種などを受ける準備をします。

渡航情報のなかで気になるのは、パスポートとビザに関する点でしょう。手元にある旅券の有効残存期間を確認し、渡航先の出入国管理情報と照らし合わせて、必要であれば申請の手続きをとります。査証の取得条件は、予告なしに変更されることもありますから、最新情報をたびたびチェックすることをおすすめします。いずれも申請から取得まで、ある程度の日数を要します。申請のための必要書類を用意するにも時間がかかりますから、早めに着手することです。

滞在先の宿泊施設や交通、観光などの各種生活情報を得るには、日本で発行されているガイドブックや現地発行のフリーペーパー、日本語電話帳などを参考にするとよいでしょう。カラー版で写真と地図、活字で仔細に綴られた日本製ガイドブックは、他国のものに比べるとたいへん優れており、長期の海外暮らしに重宝するので必携です。書店で購入する際は、発行年月日の新しいものを選ぶようにしましょう。

 

保険と医療に関する準備

海外で長期に滞在する場合、高額な医療費をどのようにカバーするかを熟慮する必要があります。

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日本人ステイヤーの利用も多いマレーシアKLのパンタン病院
まずは、手持ちのクレジットカードに付帯する保険の補償内容と手続きする際の連絡先をまとめ、付帯保険でカバーができない部分は、日本の損害保険会社が扱う海外旅行保険を契約します。特に手厚くしたいのが、入院時の補償や救援特約です。海外の国や地域の多くは救急車の出動も有料で、距離に応じて加算されるしくみです。外国人が利用できるインターナショナル・ホスピタルへの搬送などを想定し、搬送費用もカバーしてくれる内容で契約すると安心でしょう。

海外旅行保険は持病や既往症が免責扱いになるため、持病・既往症で診療を受けた場合の費用は自己負担となり、保険金は支払われません。ですから持病や既往症があるひとは、かかりつけの医師にお願いをして、健康診断書や薬の処方箋を、予め英文で用意しておくことです。もちろん健康なひとであっても、英文のトラベルカルテを必携するようにしたいもの。インフォームドコンセントの考えが浸透している海外では、自分自身の健康状態や過去の病歴、アレルギーの有無などを明示しないと診療拒否をされかねないので注意します。

さらに、歯科やコンタクトレンズなどの紛失破損も免責扱いとなり、保険金は支払われません。渡航前に歯を完治させておくこと、コンタクトレンズは使い捨てタイプを多めに持参し、眼鏡は予備も用意すると安心です。