ロングステイ/ロングステイ基本情報

渡航直前に必要な準備と段取り(3ページ目)

海外で暮らすには渡航前にさまざまな準備が必要です。旅券や査証、現地安全情報や生活情報、航空券手配、予防接種や留守宅管理やリロケーション等々、どのような段取りで行えばよいのかをまとめました

千葉 千枝子

執筆者:千葉 千枝子

旅行ガイド

留守宅管理で気をつける点

ロングステイで気になるのは、留守宅の管理です。セキュリティー面では、特に気をつける必要があります。そこで、(1)警備保障会社に不在時の安全管理を有料で依頼する、(2)銀行の貸金庫などを利用する、(3)近隣のひとや親族に見回りをお願いするなど、ひとによって対応はさまざまです。

数ヵ月もの間、風通しをしないと、建物や家具、内装等に負荷がかかります。(1)親族に鍵を預け、定期的に訪問をお願いする、なかには(2)床下乾燥機を設置するなど、工夫をこらすひとも少なくありません。また、老後の海外暮らしを長期的に準備した、ある熟年夫婦は、息子夫婦と相談のうえ二世帯住居に建て替えをして、郵送物の管理や植木の水やりも含め、不在宅を守ってもらっています。

留守をする間の水道光熱費や電話代など諸費用を予め算出し、銀行口座の自動引落を利用するなどして備えるほか、税金や保険料などの納入時期を確認して、長期の不在で漏れがないよう注意します。特に確定申告の時期などは、一時帰国をして対応するのが一般的です。

持ち家や「終の棲家」をどうするか?

(1)日本の家屋敷を売り払う(2)現在の住居よりもコンパクトな大きさの、例えばマンションなどに住み替えをする(自宅のダウンサイジング)などして長期の海外暮らしに備える(3)第三者に貸し出すリロケーション・サービスの専門業者を利用するなど、持ち家があるひとが海外へ本格移住する場合の選択肢はさまざまです。とりわけ中高年者であれば、老後のことも考えて、慎重に決断するようにしたいものです。海外にいっとき暮らすとしても、帰国後のこと、さらには「終(つい)の棲家」をどうするかを家族でよく話し合う必要があります。また場合によっては、トランクルームなどを新たに契約する必要もあります。

海外引越の手順と留意点

海外引越が決まったら、まずは移住先にネットワークがある海外引越専門の業者に見積もり依頼をすることから始めましょう。引越業者によって料金が異なりますし、送り方のスタイルでかかる日数もまちまちです。できれば複数の会社に見積もりを依頼して、信頼のおける業者を選ぶようにしましょう。

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アメリカ運輸保安庁認定のTSAロック
気をつけたいのは関税です。国や地域によって関税率も異なりますが、引越荷物として無税特権を得るためには、一般的に、一時居住用のビザをすでに取得していることが要件です。ノービザ(無査証)では課税対象となるケースがありますから、気をつけましょう。詳しいことは、海外引越専門業者に問い合わせるほか、日本税関(財務省)のホームページなどでチェックをします。

 

気になるのはペットのこと

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ペットの預け先を憂慮するひとも多い
ペットを海外に連れて行くには、煩雑な手続きを要します。海外へペットを連れて行くひとの大半は、滞在が1年超となる中長期移住者(駐在員も含む)ですが、受け入れる国側の検疫制度にも左右されるので、慎重に決めたい事柄です。

ペットを海外に連れて行く場合、まずはペットの輸出入検疫を行う動物検疫所(農林水産省)のホームページで輸出入検疫の詳細を調べましょう。さらに、相手国の検疫情報も入手する必要があります。また、かかりつけの獣医師に依頼をしてマイクロチップを埋め込むなどの事前準備が必要です。海外引越専門業者のなかには、ペットの搬送と手続を代行してくれる業者もあります。

近ごろでは、ペットホテルやペットシッターのサービスを利用するひとも少なくありません。ペットホテルは短期の旅行には便利ですが、数ヵ月単位のロングステイとなるとペットシッターに依頼する傾向が顕著です。慣れない環境のなかでペットに精神的な負担をかけるよりも、ペットも顔見知りの知人や友人宅、もしくは専門のシッターに預け、日本に留守番をさせるほうがよいと考える飼い主が多いのも頷けます。なかには、海外にロングステイをする1年以上も前に、シッターとなるひとをみつけ、定期的に面倒をみてもらって、慣れさせる努力を惜しまなかった飼い主もいます。大切な家族の一員だけに、中長期的な準備をしているのがうかがえます。
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