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ロンドンの街角で見つけた英語・地下鉄編

ロンドンの街を歩いていると、さまざまな標識や掲示板に出くわします。中には、思いがけないイギリスらしい英語が使われていたりして、とってもお勉強になることが。そんな街角の英語を見てみましょう

足立 恵子

執筆者:足立 恵子

トラベル英会話ガイド

久しぶりに英語圏の国・イギリスに行ってきました。街の中を歩いていると、「あのコ、ボーイフレンドと別れたんだって?」「ママ、もっとおこづかいちょうだい!」なんていう会話が耳に入ってきて、なんだか愉快な感じです。今回は、そんなふうにロンドンの街を歩いていて見つけた気になる英語をご紹介します。

触ると死の危険があるドア?!

underground
注意書きがたくさんはってある地下鉄の車内。思いがけず英語の勉強になります。
ロンドンの地下鉄はundergroundまたはtubeと言います。アメリカでは「地下鉄」はsubwayというので、アメリカ式に慣れていると、"Underground"という標識を見たとき「こっちは地下道?!」なんて思ってしまったりしますが、イギリスでundergroundと言えば間違いなく地下鉄のこと。一方、tubeというのは、地下鉄の走っているトンネルが細長い管、すなわちtubeを思わせることからくる呼び名ですね。そんな地下鉄の中でこんな英語を見かけました。

■Penalty fare L20
If you fail to show on demand a valid ticket or validated Oyster card for your entire journey.


Penaltyと書かれていることからもわかるように、罰金についての決まりですね。「チケットがなかったら罰金ですよ」というのを、If you fail to show ...(…を見せることに失敗したら)と、ちょっとかしこまった感じで書いています。Oyster cardとは日本の「suica」のようなもので、機械にタッチしただけで改札を通れるカード。validateは「有効にする」ということですが、機械にタッチすると乗った駅が有効になるので、validated Oyster cardとは、「改札の機械を通って出発地点が確定されているオイスターカード」ということになります。こんな小さな注意書きひとつから、いろいろなことがわかりますね!

全体を通しての意味はこうなります。
「要請に応じて、乗車区間すべてについて有効なチケット、もしくは改札を通ったオイスターカードを見せることができなければ、20ポンドの罰金」
ちなみに20ポンドとは日本円にして4200円くらい。通常のチケットは600円から800円くらいですから(ロンドンの地下鉄は高いのです!)、やはり乗る前にちゃんと買っておいたほうがよさそうですね。

■Danger, risk of death if used when train is moving.

risk of deathとは、「死の危険」ということ。if used when train is moving、つまり列車が動いているときに使うと死ぬかもしれないものって?! 答えは「連結部のドア」。これはそのドアの上に書かれていた注意書きです。確かに危ないかもしれないけれど、あえて言われるまでもないような気が……。これは、「危ないから気をつけて」と言いたいだけでなく、「危険だということは明示してあるので、これに触って怪我をしても、地下鉄に責任はありません」と、西洋式に責任の所在を明らかにしているような気がします。

全体としての意味はこうです。
「危険、列車の移動中に使うと死の危険あり」

このほか、Lower window for ventilationというのもありました。ventilationというのは「換気」なので、「換気のために窓を開けてください」ということです。lowerはこの場合「下げる」という動詞。ロンドンの地下鉄の窓は、下げて開けるんですね。

⇒それでは次に、地下鉄で聞いたおもしろいアナウンスです。
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