包丁概論

料理をするとなると、絶対に欠かせない道具が“包丁”だ。

“切る”という作業は、ありとあらゆる料理で必要な基本的な作業だ。 そして、そこで使われる包丁もその食材、調理法にあわせて、形状・大きさなど無数の種類が存在する。
今回、その無数に存在する包丁の中でも基本的な種類とその選び方を紹介したいと思う。

包丁は使い慣れると、本当に自分の手の延長のように自由自在に食材を切ることができる。 その一方、ほとんど同じように見える包丁でも普段使っていないものを手にすると、微妙な違和感でどうにも手を切ってしまいそうになることすらある。

料理の基本は“切る”ことから始まる。まずは自分専用の包丁を取り揃えて、自分の手のように使いこなすことを目指そう。

■包丁の種類

包丁は大別すると、「洋包丁」「和包丁」そして「中華包丁」の3種類にわけることができる。

<洋包丁>
洋包丁は基本的に1枚の鋼板からできており、表裏両面に刃がついた、いわゆる“両刃”の包丁だ。 洋包丁は、手入れも含め誰にでも使いこなしやすい特徴がある。

・牛刀
~肉、魚、野菜となんにでも利用できる、非常に汎用的な包丁。 本来はその名の通り牛肉を切るためのものとして海外から入ってきたが、現在は多目的に使える基本的な包丁として広く使われている。

・鎌形包丁
~ちょうど、牛刀に菜切包丁の特徴をあわせたような形状をしている。 いわゆる“家庭用包丁”の代名詞で、日本独特の包丁である。

・ぺティナイフ
~牛刀の小型(刃渡り12cm以下ぐらい) のものをぺティナイフと総称している。 野菜の皮むきなど、素材の細工をするのに適した包丁。

<和包丁>
和包丁は、洋包丁と刃のつきかたが全くことなっており、柔らかい軟鉄と非常に硬い鋼を組み合わせて作られている。
そして刃は基本的に“片刃”となっており、特に魚などを切ったときに切り口にぴりっと角が立ち、美しい仕上げをすることができる。
ステンレス素材が多い洋包丁にくらべ手入れなど多少気を使う。

・出刃包丁
~片刃で、特に刃元に厚みがあるのが特徴で、魚や時には鶏をさばくのに使われる。 骨や蟹の殻などもたたき切ることができるほど丈夫で、力作業に向いている。

・刺身(柳刃)包丁
~刺身を一きりで切るため、刃渡りが非常に長いのが特徴。 刃の幅も比較的狭く、刃の角度が鋭角のため特に美しい切り口に仕上がる。
関東では先端が四角になった、より薄い刃の、いわゆる“蛸引”が刺身用の包丁として使われることが多かったようだ。

・菜切包丁
~和包丁の中でも、鋼を両側から軟鉄ではさんだ特徴的なつくりになっており、刃も両刃のようについている“諸刃”となっている。 主に野菜を切るのに利用され、大根のかつらむきなど繊細な細工もこなす。

<中華包丁>
中華料理では、これ1つですべての“切る”作業をこなす万能包丁。 非常に刃の幅が広く、側面を使って素材をたたきつぶすこともできる。
ちょうど菜切包丁のように鋼を両側から軟鉄ではさんだ構造となっていて、大変丈夫にできている。日本ではあまり一般家庭で使われない。

ここでは、本当に代表的な包丁の種類をあげたが、より用途が限られたものなど、細かくあげていくと、主なものだけでも数十もの種類がある。 しかし家庭用として考えれば大体上記のものを把握していれば十分だろう。

では、次に包丁の選び方を紹介したい。 [ 次へ→]