癒しの旅/関東の癒しの旅

精進料理の神髄をいただく【日光】尭心亭

日光の食べ歩きガイドを書いたガイドがおすすめする、日光一の和食のお店。ゆば、季節の野菜や山菜。滋味豊かな素材を生かした料理を静寂な庭園を眺め食すひとときは、まさに癒しの時間です。

執筆者:本多 美也子


以前、仕事で日光市内の飲食店を数多くまわったガイド。日光といえば「ゆば」と「マス」料理が有名なのですが、「ゆば」についていえば、料金が高く、ゆば尽くしはちょっと飽きる(もちろん、すべておいしくいただけるお店もあり)。

「マス」についていえば、ほとんどが養殖もので味にインパクトがない(こちらももちろん、ガイドがおすすめしたい天然ものを扱う店もあり)。など、ちょっとガッカリされた経験もあるのではないでしょうか?

今回、ガイドがおすすめするお店は「精進料理」。日光の世界遺産・二社一寺のひとつ輪王寺に料理を納める、味と技に定評のあるお店です。

尭心亭 ぎょうしんてい

日光の精進料理は日光山輪王寺に1200年もの歴史を経て伝わるもの。食材はもとより、昆布、椎茸、カンピョウからダシをとり、カツオなど動物性のものは一切使いません。ガイドが食した3675円の月替わりの精進料理のコースでは、

・筍木の芽和え
・汲み上げ生湯波の刺身
・胡麻豆腐
・港揚
・石川芋、はす芋、矢車人参、和らび、そばの芽などの煮物
・青のり、蚕豆、こごみ、蕗の精進揚げ
など、計12品。


なかでも港揚は、豆腐に海苔をのせ、蒲焼き風にしたもので、食感、味ともども魚かウナギを思わせるもの。

右の写真が港揚ですが、その脇に添えられた出汁巻卵のようなものも、味は卵なんですが、実はお豆腐。料理人の技に感服してしまいます。

胡麻豆腐も、半日、とろ火で練り続けるそうで、なめらか感と濃厚な胡麻の風味がたまりません。また、季節の山菜や野菜がふんだんで、木の芽の香りや野菜の甘さを引き立てる味付けになっています。

日光名物の生ゆばも、日光市内「海老屋」の最高級のものを使っていて、豆の香り、歯ごたえともにたまりません。お肉や魚を使わなくても、充分においしく、お腹いっぱいで満足感が得られます。

精進ではどうしてもちょっと物足りないという人には、四季の味覚が堪能できる懐石料理も味わえるのでご安心を。

尭心亭は味だけでなく、そのロケーションも素敵。明治の館が建つ日光不動苑の一角にあり、かつては東照宮の坊のひとつだった由緒ある場所。森に囲まれた静けさは、心を落ち着かせてくれます。数奇屋造りの建物からは、四季折々に美しい日本庭園が眺められ、癒し効果も抜群です。

最後にタピオカと生麩のデザートをいただきながら、しっとりとした緑を眺める。ゆるゆると流れる時間がなんともいえず、贅沢なものでした。

【データ】
電話:0288-53-3751
アクセス : 日光宇都宮道路日光ICより日光街道経由、
      東照宮方面へ、神橋信号右折10分 明治の館内
営業時間 : 11時~19時(LO)
休業日 : 木(定休日が祝日の場合は振替不定)
入場料 : なし
料金 : 精進料理3675円~、懐石料理3675円~(各サ別)
カード : JCB、VISA、AMEX、デビットカード
駐車場 : あり(無料)80台
★当日でもいいので予約が望ましい

日光に出かけるなら緑いっぱいの奥日光にでかけませんか?マイナスイオンいっぱいの奥日光三大滝めぐりがオススメです!ガイド渾身の記事もご参照ください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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