苦手な "poor"
英語は苦手なんだよ |
「貧しい」以外の意味として、まずは「苦手」という意味での使い方があります。たとえば学生時代に
be good at (~が得意だ)
と
be bad at (~が苦手だ)
を習ったと思いますが、be bad at に似たフレーズとして
be poor at (~が苦手だ、~が下手だ)
があります。例文に示した
I'm poor at mathematics.
(私は数学が苦手です)
は、まさに poor をこの意味で使ったものです。
かわいそうな "poor"
Made mistake? Poor you. |
poor には、「かわいそう」の意味もあります。例文にあった
This is the tale of a poor little girl.
(これはかわいそうな小さな女の子の物語です)
のように、人を形容する場合に使うのですが、poor が「かわいそう」を意味するのか、「貧しい」を意味するのかは、文脈から判断します。
たとえば poor little rich girl ならば、明らかに「かわいそうな小さなお金持ちの女の子」という意味になり、poor の意味として「貧しい」はこの場合ふさわしくないことがわかります。
(もちろん上の例文の場合は「これは貧しい小さな女の子の物語です」と訳すこともできますが、子供に読み聞かせる本の内容として「貧しい」というストレートな表現よりは「かわいそう」のほうがふさわしいと判断しました。)
貧弱な "poor"
I have poor vision. |
今回取り上げる poor の最後の意味は「貧弱な、悪い、弱い」というものです。3つめの例文の
He blamed me for its poor sales.
(彼は、その売り上げが芳しくないことについて私を責めた)
にある poor sales は、sales(売り上げ)が poor である、すなわち売り上げがイマイチであることをあらわしています。そのほかにも、
poor quality (悪い質)
poor average score (低い平均点)
poor chance (見込み薄)
poor contact (接触不良)
poor development (発育不良)
など、この意味で poor を使用するケースは非常にたくさんあり、また応用範囲の広い使い方でもあります。逆に言えば、この意味の poor を使いこなすことができれば、英語力がかなりアップした証拠となるでしょう。
これで poor = 貧乏 のイメージからは卒業ですね!