2人の愛は連理の枝のように絡み合う。 (c)2006 TAEWON Entertainment Inc. ALL RIGHTS RESERVED |
二本の樹の枝が、成長するにつれて寄り添い絡み合い、まるで一本の木のようになっていく様を表したもので、まるで心も体もひとつに溶け合っていくように強く結ばれた永遠の愛を象徴する。中国の等の詩人・白楽天が玄宗皇帝と楊貴妃について歌った『長恨歌』の一節。
天有願作比翼鳥
地有願爲連理枝
天に在りては願わくは比翼の鳥と作らん
地に在りては願わくは連理の枝と為らん
白楽天『長恨歌』より
「比翼の鳥」と「連理の枝」は、最後の愛を誓う男女の代名詞ともいえましょう。そんな相手に巡り会ってしまったへウォン(チェ・ジウ)とミンス(チョ・ハンソン)の愛のゆくえを、キーワードとなる韓国語「사랑(サラン/愛)」とともに見ていきましょう。
愛の始まり
どしゃぶりの雨の中、バスを待つへウォン。通り過ぎる車にことごとく雨水を浴びせられうんざりしているところに1台の車が通りかかり、今度は全身に雨水を浴びせられてしまいます。さすがに頭にきたへウォンは過ぎ去る車に向かって怒鳴るのですが、その車がなんとバックしてくるではないですか。車の中には、付き合う女性が何人もいるプレイボーイのミンスが。彼は「水もしたたる良い女」のへウォンを見て謝りながらも、車で送ると申し出ます。そして早速、電話番号のメモを渡しながらこう言います。
(ヨンラギラド ジュシゲッスムニカ/連絡でもいただけますか?)
(クルセヨ/そうですねぇ)
この「글쎄요(クルセヨ)」は、何かを考え込んでいるときの独り言「ええと……」や、なんとも言い難いときに曖昧に返事をする「そうですねぇ」という意味があります。そう、プレイボーイのミンスは完璧にかわされているわけですね。しかし、
(ヨルポンチゴ アンノモガヌン ナムオプタ/10回叩いて倒れない木はない)
という諺がある韓国。ミンスはこんなことでは諦めません。