【トヨタでの自動車整備士問題漏洩事件】

 この不況下で、好業績をあげ続けているトヨタの関連会社で、事前に試験問題が漏洩するという事件が発生しました。
 問題となったのは、1級小型自動車整備士技能検定で、これは合格率4%という狭き門。筆記試験の他に、口述試験、技能試験と3次まであり、非常に難しい試験といわれています。
 国土交通省では、この試験問題を複数の民間企業から派遣された検定専門委員に作成させているが、その委員の一人がトヨタから任命されており、自分が作成した問題をトヨタ社内のホームページに掲載するなど公開したとされています。
 民間企業に試験問題作成を委託するのは悪いことではないと思いますが、それにしても、「それをやってはお終い」という事を本当にやってしまったという事になります。しかも今年だけでなく、前年にも同様の不正を行っていたというのです。
 トヨタ系の販売会社で、実際にこの試験を受験した50人あまりは、合格しても辞退することになりました。
 現場の志気はさぞかし下がっていることでしょう。これなんかは、現場の人には全く落ち度が無いのに、上層部の勇み足によって社員に不利益をもたらした良い例です。しっかり反省してもらいたいものです。

 この問題は新聞などでも大きく取り上げられたので、知っている人も多いと思いますが、実はもう一つ試験問題漏洩の疑いがもたれている試験があるのです。

【電気工事士試験問題漏洩か?】

 こちらはまだ確定したわけではないのですが、試験問題漏洩の疑いがもたれています。というのも、12月初旬に、試験に関する情報交換を行う掲示板の一つに、試験問題の一つがそのまま掲載されていたというのです。しかも、「某大手電工の人から入手した情報」という趣旨の但し書きが付いていたといいます。
 問題の内容は具体的で、過去に出題されたことは無く、過去問題集からの抜粋という事はありえません。偶然とはとても思えない内容だといいます。
 こちらは経済産業省が管轄なのですが、同様に電気技術者試験センターという機関において学識経験者や電力会社などから任命された委員で構成する「第1種電気工事士試験委員会」で作成されており、問題を事前に知り得るのはこれらの委員とこのセンター職員などごく少数のみ。今回の漏洩事件は、まだ漏洩と決まった訳ではありませんが、極めて疑わしいと言われています。

【待たれる再発防止策】

 各省庁は、一連の漏洩疑惑について、「その委員が悪いだけ」と、個人の責任にして済まそうと考えているようですが、それでは再発防止にはなりません。試験問題を作成した委員は、当該問題に関して守秘義務を負う由、一筆取るくらいのことはしてもよいのではないでしょうか?今はそれすら無いのです。これは一つの資格だけの問題ではありません。資格全体の信頼に関わる問題です。是非とも具体的かつ協力な防止策の発動をお願いしたいと思います。


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