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日本語と中国語の違い……「再会」
日本語と中国語の違い……「再会」
似ているからこそ発見できるちょっとした違い。その違いを知ることで、日本語・中国語をさらによく知り、深く楽しむことができます。
今回は同じ漢字を使うけれど少し雰囲気の違う単語の1つ
「再会」に焦点を当ててみましょう。
日本語では「再び」「会う」=「再会」
日本語の「再会」は、「再び(ふたたび)会う」ことですね。一度会った人や、昔からの知人・友人と、どこかでバッタリ会えば「偶然の再会」になりますし、長らく会えなかった人、会いたいのに事情が許さず会えない人とやっとのことで会う機会が作れれば「やっとの思いで再会できた」「しばらくぶりの再会」「○年ぶりの再会」となります。
しかし、「再会」を中国語として捉えると、ちょっと違う雰囲気になります。中国語の「再会」は、まだ会っていない時にも使います。「再び会える」とは限らず、もしかしたら、もう会えない可能性もあるのです。
別れ際のあいさつ【再会】[zai4hui4]=さようなら
中国で【再会】は、日本語と同じ意味で「再会」と使うこともありますが、使用頻度が高いのは別れ際のあいさつ「さようなら」としてです。中国語の「さようなら」は【再見】ですが【再会】も使われます。地域限定の方言というわけではありませんが、上海地域周辺でよく使われるようです。
あいさつの言葉なので、【再会】=「さようなら」と耳から覚えれば違和感がないかもしれませんが、字面を見ると日本語の「再会」の意味がちらついて、少し不思議な感じがするかもしれませんね。
中国語の文章や小説を読む時に、文中に「再会」と出てきた時に意味を勘違いすると内容がとんちんかんになってしまうかもしれませんので気をつけましょう。
中国語の【再会】は、もう会えないかもしれないのです。
けれども中国語のさようならは【再見】[zai4jian4]【再会】[zao4hui4]などの文字から「また会いましょう」という意思が強く感じられます。タイトルに「もう会えないかもしれない」なんて書きましたが、「また会いたい」と思う心から生まれた表現なのかもしれませんね。人間関係を大事にする中国人の精神はこんなところにも現れているのかもしれません。
中国語で「ふたたび会う」=【重逢】[chong2feng2]
それでは、中国語で「再び会う」という意味の言葉はどう言えばよいでしょうか?いくつか表現があります。【重逢】[chong2feng2]
相隔十年与旧友重逢相会了=旧友と10年ぶりに再会した
【再次見面】[zai4ci4jian4mian4]
没想到再次見面=おもいがけず再会した
※【初次見面】=「初めまして」なのでセットで覚えるとイイですね。
【再会】も使うことができます。
【相約再会分別了】=再会を約束して別れた
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