-通訳ボランティアに選ばれたときの語学スキルについて教えていただけますか?
当時(2003年10月時)は中国語検定3級、TECCは608点でした。これは、中国語スキルとして、もの凄く突出したものではないと思います。
ですが、先ほどお話したように中国語の会話ができる場には積極的に飛び込んでいましたので、当時の自分は「持っている資格はたいしたことはないけれど、会話になればなんとかやれる」という自信のようなものを持っていました。
私は母が台湾人で父が日本人という環境で育ち、短い間ですが台湾で暮らしたこともあります。私が中国語の勉強を始めてからは母も積極的に中国語で話すようにしてくれるようになりました。
そういう環境で、普通の人よりも中国語を話す機会に恵まれていることも、自分の自信に大きく影響していると思います。
大切なのは検定などの資格ではなくて、会話に飛び込んで行く姿勢なのではないかと当時も今も感じています。
-通訳ボランティアとして活動する当日までに、どのような準備をしましたか?
通訳ボランティアのためにではなくて毎日の日課としてやっていることは「朗読」と「シャドーイング」です。
表敬訪問や宴会の時に使われる挨拶の決まり文句を中心に、通訳用テキストを朗読し、シャドーイングしています。
毎日繰り返していると丸暗記してしまうので、挨拶形式の言葉は自然に口から出てくるようになり、役に立ちました。
通訳ボランティアのための特別な準備としては、事前に渡された資料を中国語に翻訳しておきました。中国人の友人にも手伝ってもらい、競技用語や陸上の専門用語などについても調べておきました。
※シャドーイングとは、音声を聞くそばから影のようについて真似をし発音する(場合によっては声を出さない)練習方法です。通訳者を目指す人はよくこの方法で練習をしています。参考にこちらをどうぞ。
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