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シックな雰囲気のサロンドテ、きらり |
パリで日本ブームが始まったのは、かれこれ5年以上前のこと。当時のフランス大統領
ジャック・シラクが、相撲をはじめとした日本文化に通じていた事が影響しているといわれています。中国人経営の「とても美味しいとは言えない」寿司レストランが乱立し、手軽に食べられるスシが一般人にまで浸透し、日本食や日本文化に興味が持たれるようになります。
現在では、フランス人の舌も大分肥えてきてニセモノのスシ屋は淘汰されていき、本当に美味しい日本人経営の寿司屋に足を運ぶようになってきています。今のパリにおける寿司ブームは一旦落ち着きを見せ、円熟期を迎えようとしています。
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見た目の美しさも日本茶の魅力 ©TORAYA |
それに代わるように今人気を集めているのが
「日本茶」です。まず、ここ何年かでコーヒーよりお茶を好んで飲む人がどんどん増えており、パリ市内でお茶の専門店が次々とオープンしています。そしてほとんどのお店が紅茶と並んで日本の緑茶を扱っているのです。同時に、日本茶と和菓子を楽しめるサロンドテも人気で、美味しいだけでなく見た目も美しいことから、日本茶を飲むこと事態が「おしゃれな習慣」とされてきているのです。
最初は「苦い」と敬遠されていたものの今ではすっかりパリジャンをとりこにしている日本茶。今回は、老舗の
とらやと10月オープン予定の
寿月堂の2つのお店とともに、パリの日本茶事情に迫ります。