4/4 すっきりとした街並み、消えた電線の謎に迫る。　フランスの景観はなぜキレイ？ [フランス] All About

各戸に取り付けられた受電盤。EDFのマークが付いていて、フランス電力のものである事が分かる。ここから先は家庭に引き込まれ個人の所有になる。

さらにそれぞれの建物には地下から送られてきた電気を受け取る為の小さな受電盤が壁や塀に埋め込まれています。メーターもこの中にあり、やはり箱にはEDFのマークが。ここまでが電力会社の持ち物。同じように、ライフライン全てが入口から出口まですっかり地上から消え去り、電気やガスを使い、電話で話す便利な暮らしはそのままに、何百年前から変わらない美しい景観を保った街に人々は暮らしているんですね、ちょっとうらやましい。

民営化騒動はフランスでも

ところで、何事もすべてが思惑通り進むわけではありません。日本でも話題の民営化騒動、フランスも例外ではありません。たしかに理想どおり行けば国営企業の利点は多いのですが、お役所の弊害からも逃れる事はできないようで、昨年は首相の別荘が、フランス電力民営化に反対する職員の手で長期にわたり停電してしまうという騒動があり、現在も是か非かでもめています。まあ、どのような結果になろうとも、電線の埋設と言う良い点だけはいつまでも守り続けてほしいものですね。