くねくね道の両側に迫るアルプスの山々 |
やはり別の国、文化の違いと言いたいところなんですが、実はこのアオスタ谷も元はと言えばサヴォア公国の町。現在はフランス領になっているシャモニーはもちろん、北のレマン湖やアヌシーもぜんぶ、1000年余りにわたってシャンベリーを中心としたサヴォア公国に属しており、現在のようにフランスとイタリアにはっきり別れたのはつい150年ほど前なんです。
ドーラ川沿いにはお城がいっぱい |
そんなお国柄なので標識も看板もちゃんとイタリア語とフランス語が併記してあり、今でも住民はサヴォア人としての誇りを持っています。たくさんの城は昔から自治を重んじ外敵をはねつけてきたなごりなんですね。
さて、そうこうするうちシャモニーを出て40分も走ったでしょうか、トンネルを抜けて最初に出会う大きな町がアオスタ。ヴァレ・ダオスタ(アオスタ谷州)の中心都市(といっても人口わずか3万5千人あまり)。街中から直接ゴンドラに乗ってスキーに行けるリゾートでありながら、州都でもあり、紀元前にローマ帝国によって建設された歴史ある町でもあるんです。
■明るいイタリアアルプの中心、アオスタ
2000年前から町を守り続けるプレトリアンヌ門 |
旧市街の境にはぐるりと城壁が巡っているのでとっても簡単、道に迷う心配もありません。お店を冷やかしつつ現れる遺跡や名所をのぞいていると時間なんてすぐにたっちゃいます。
■古代ローマ遺跡の宝庫
ミュゼ・デュ・トレゾール大聖堂
とにかくこの町は遺跡や名所の大安売り。他にもローマ劇場跡やミュゼ・デュ・トレゾール大聖堂、櫓や宮殿、博物館など町中が文化財。ちょっと郊外に出れば、ローマ時代の競技場跡や中世の城も次々に現れます。試しにモニュメントリストの数を数えてみると、主要な物だけで25個も。これで1日ではちょっと無理みたいですね。