フランス/フランスの観光・世界遺産

パリ、ヴェトゥイユ、ジヴェルニー:冷笑から名声へ モネの足跡をたどる(その2)(3ページ目)

パリで印象派の指導者としての地位を確立したモネも、評論家の評判は散々、絵の売れ行きも芳しく無く、値段は低迷したままでした。30歳を過ぎてパリ郊外、アルジャントゥイユに居を移した彼は様式の確立とともにヴェトウィユ、ジヴェルニーと住まいを移し、名声を手にしてゆきました。居をセーヌ下流へと移すにつれ、印象派としての技法と、世間の名声を勝ち得ていったその過程を、実際に現地に訪れて検証してみましょう。

執筆者:赤木 滋生

ジヴェルニー(Giverny)

パリの西70キロ。サンラザール駅からルーアン方面に直通電車で約45分。ヴルノン(Vernon)で下車、川を渡り歩いて40分、4キロほど東に戻ればジヴェルニーに着きます。開園期間中は駅からバスが出ています。又、天気がよければレンタサイクルも良いでしょう。さすがに世界的に名高い観光地、人気者のモネの屋敷らしく、大きな駐車場にシーズン中のウィークエンドともなれば観光バスや自動車が満杯となり、一般入り口、団体専用入り口とも長蛇の列となります。

ヴェトゥイユ方面から行けば、山上に砦のそびえるロシュ・ギヨン城を過ぎしばらく行くと小さな川を渡ります。三叉路を右に行けばすぐにジヴェルニー村。道をはさんで南側にうっそうと木々の茂った日本風庭園、北側に屋敷と花壇があります。そして、その小さな川こそ、あのモネの名高い連作、エプトのポプラ並木のあるエプト川です。

ジヴェルニー村は日本はもちろん世界中に有名で、特にアメリカでの人気はすさまじく、モネ博物館のすぐ西には、当時のモネの影響を受けた画家やその作品を展示したアメリカン美術館があるほどです。一般入り口は県道の北に通る細い旧道沿いに屋敷の北東の端にあります。

さて次回は実際にモネの屋敷に入り、睡蓮の浮かぶ日本庭園を鑑賞することにいたしましょう。お楽しみに。

参考データ:

モネ博物館
入館料:35F 但し庭のみは25F 学生(要学生証)25F 7以上~12才未満20F 開場時間:10:00~12:00,14:00~18:00(但し庭は昼休み無し) 開館日:4月1日~10月31日無休

アメリカン美術館
入館料:35F 学生、シニア、12以上~18才未満は20F 7以上~12才未満15F 開場時間:10:00~18:00 休館日:月曜(但しイースター他一部の月曜は営業)、11月2日~3月31日

バス:往復19F切符は車内にて

レンタカー、レンタサイクル:
http://giverny.org/


モネの足跡をたどる(その1) …サンラザール駅からの旅立ち
モネの足跡をたどる(その3) …池、睡蓮、終の棲家ジヴェルニー
モネの足跡をたどる(その4) …ルーアン、歴史に彩られた大聖堂の町
モネの足跡をたどる(結び) …エトルタの海岸と印象派のルーツ、ル・アーブル
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