防犯/詐欺を防ぐ

予測されていたカード犯罪!補償金詐欺!?(2ページ目)

「預金者保護法」により、盗難・偽造カードによる不正預金引出しの補償金を騙し取ろうとする補償金詐欺は、法律が施行される前から予測されていました。全国で約100件発生している事件から見えることは…。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

警察への届出は義務

ATM利用時、カードに注意
ATM利用時、カードに注意
「複数の金融機関に何度もカードの盗難被害を申告している」というのは、「同じ金融機関ならバレやすいから、違う金融機関なら大丈夫では」という発想からでしょうか。あるいは、「同時にカードを何枚も盗まれて、全部不正に引き出されてしまった」と言えば、より自然に思われると考えたかもしれません。

「預金者保護法」では、警察への被害届提出が必要で義務となっているのですが、これも、言ってしまえば書類を書くだけ、と思えば、書類を書きさえすればお金がもらえる、と思う人もいるかもしれません。複数の金融機関のカードを盗まれたと届け出れば、届出は一度で済むかもしれないのです。

まずは、偽装の盗難被害に遭う前に、口座にお金があることが前提になりますから、入金をしなくてはなりません。入金したのが本人かどうか、今回、防犯カメラの映像によるチェックがあるという点が判明したため、今後は防犯カメラに映らないように、あるいは映っても当人か別人か判断しにくい状況になるように、と策をめぐらすかもしれません。しかし、入金や振込の理由も追及されるでしょうし、下手な工作をすれば不自然さをより疑われることになるでしょう。

とはいえ、今回の報道により、より巧妙な手口を考え出す者も出てくる可能性は否定できません。金融機関はますますチェック体制を厳しくしていくことになるでしょう。

次ページでは、こうした事件により、本当に困るのは善意の被害者である点についてなどをお知らせします。

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