「個人情報保護法」施行
4月1日に「個人情報保護法」が施行されて、事業者が個人情報を得ることが困難になります。そのためこれまで以上に、個人の側から出す情報が貴重なものになってきます。すでに流出してしまっている情報や、自分の力が及ばない情報管理についてはなすすべもありませんが、普段の生活の中でとくに「ゴミ」が「個人情報」を流出させている、という事実に目を向けて、個人レベルでの自己情報を管理することを提案します。ゴミからわかる個人情報
ゴミからわかる情報がいっぱい Copyright(c)Illustrated by Yukiko Saeki |
かつて、「ゴミの分別」が義務づけられて間もない頃は、管理人や地域のお目付役がきちんと分別されていないゴミをあらためて、そのゴミを出した人を見つけだして注意するといったことがありました。これは、ゴミの中には必ず個人を特定する情報源があったからです。
公共料金の検針票や領収書、DM=ダイレクトメールなどの郵便物などをそのまま捨ててしまうことは非常に危険です。とくに「電話料金」の請求・領収書などを捨てると、電話番号まで知られてしまいます。DMの宛名部分には住所・氏名だけでなくときに電話番号が書かれていることもあります。さらに「バーコード」が記されていますが、ここにも個人情報が打ち込まれており、バーコードを読みとる機械(スーパーやコンビニのレジで使われているように)で読みとられる危険性もあります。
宅配便等の宛名・送り状部分にも、氏名・住所・電話番号が書かれています。送り主と受取人の名字が同じだと「実家」の住所まで知られることになります。実際に、これをそのまま捨てたことにより、ストーカーに実家まで追いかけられた女性もいます。ストーカーは、郵便物と同じように、「ゴミ」からその人の情報を探り出そうとするのです。
クレジットカードの明細書を捨てれば、氏名・住所だけでなくカードの番号、有効期限までわかりますので、インターネットショッピングなどで悪用される危険性もあります。利用した内容や借り入れ状況までわかってしまいます。スキミング被害にも遭いかねません。ATM利用時の明細書もそのまま捨ててはいけません。
薬の包装紙や処方薬局の袋からは、受診している科目や病気の内容、健康状態まで判明してしまいます。雑誌類は、性別や年代まで推測できます。旅行パンフレットからは、不在の時期まで知られてしまい、空き巣狙いの被害を招くことにもなるでしょう。
このように「ゴミ」は、個人を調べて特定するだけでなく、その人の情報がかなり具体的にわかるものなのです。次ページでは、個人情報を守るためにすべき万全な「ゴミの捨て方」についてお知らせします。
→この捨て方で個人情報を守れ! 2.p