事件をきっかけに子供の安全の
ための取り組みが活発に
2001年6月8日の大阪教育大学付属池田小学校の乱入殺傷事件から1年になろうとしています。安全なはずの学校内で突然起きた凶悪事件に、小さな子供を持つ親は、決して他人事ではないという危機感を抱いたことでしょう。小さな子供は小さいがゆえに暴力の標的にされやすい、ということが、無惨な事件を教訓に、人々の心に刻みつけられたのです。事件以降、全国各地で小学校の安全確保について再点検と新規の対策を検討してきています。
「開かれた学校」づくりを推進していくなかで、同時に確実な安全を確保するためには、巡回・監視システムを徹底して、不審者の発見・通報・子供の避難など、なすべき事はたくさんあります。教職員、保護者のみならずボランティアや警察の協力も得ながらの安全対策を試みているようです。
また、子供に防犯ブザーを持たせる、「子供110番の家」の設置、不審者情報を近隣学校同士で連絡する態勢など、あの事件のもたらしたさまざまな取り組みは、確実に子供たちの安全度を上げてきているといえるでしょう。
親子で様々なシミュレーションの
機会を持つことが重要
繰り返し予行演習を行い、万が一の際にすみやかに行動できるようにしておくことは何よりも大切なことです。これは学校内に限りません。家庭においても我が子の安全のために、あらゆる場面で「危険を察知して、すみやかに対応する」ことを訓練することが必要です。過去の通り魔事件で、小さな子供が被害者になった事例は少なくありません。さらに、子供がひとりでいるときは、家の中であっても危険なことがありえるのです。来訪者が安全な人物であるかどうか、ひとりで留守番をしているときにどうやって判断できるでしょうか?
親や保護者はあらゆる場面を想定して、子供とシミュレーションをする機会を多く持つべきです。とっさの時に明暗を分ける判断能力を養うのです。実は、親の世代も子供と同様に、初めてのことが多いので、手探りの安全対策であることでしょう。
対策は「危険」を知ってこそ、考えられるものです。どのような危険があるのか、想像には限界があります。そのため、情報量の多さで結果に差が出てくるといえます。練習問題を数多くこなしていた方が、応用問題にも対応しやすくなるのです。つまり、色々な場面をどれだけ想定することができて、その対応策を考えておくことができるか、が重要なのです。
→子供に合ったオーダーメイドの 安全対策を考えましょう