プロに聞く! ブローのコツ

Cura木藤 由二さん
Cura木藤 由二さんにプロのブロー術を教わりました
6月の記事「髪の悩み座談会」で、「サロン(美容院)のブローは、どうしてしっとりするの?」という疑問が出ました。その疑問を解決するべく、今回はスタイリングに定評のある、東京・表参道のサロン「Cura」の代表 木藤 由二さんに、自宅でできるプロのブローのコツを伺いました。


どんなドライヤーを使えば良い?

なるべく風量が多め(1000W~1200W)のドライヤーがよいでしょう。ハイとロー、クールの切り替えができるとより便利です。スタイリングが簡単だからと、ブラシがついたドライヤーを使っている方が多いようですが、髪とドライヤーが密接し過ぎてしまうので、あまりおすすめできません。最近流行しているマイナスイオンドライヤーは、髪に水分を閉じ込める効果があるので、髪のためにはよいと思います。

ブローブラシ
幅広く使えるのは、直径6cm~10cmくらいのブローブラシ。前髪用にひと回り細いもの(写真手前)もあると便利

どんなブラシを使えば良い?

ミディアム~ロングヘアの方ならば、直径6cm~10cmくらいのブローブラシが使いやすいでしょう。このくらいの適度な太さがあると、フロント(前髪)、トップ、サイド、毛先、どこでもスタイリングできると思います。細すぎると髪がからまり過ぎ、太すぎるとフロントのスタイリングがしにくいです。素材は、獣毛(イノシシや豚毛)が混ざっているものが、適度に髪にからまるので便利です。

ブローの時に特別なヘアケア剤を使っているの?

ブローの時、特別なスプレーなどを使ってツヤを出すことよりも、シャンプーやトリートメントなど、ベースとなる髪をケアするアイテムのほうが大切、と考えています。お肌が荒れていると、うまくファンデーションがのらないように、ダメージヘアでは、上手にブローしてもスタイリングが決まらないからです。

ダメージヘアは補修する、クセ毛ならばしっとりする、やわらかい髪ならハリが出る、硬い髪ならやわらかくする──スタイリストがお客さまの髪を見て、一番効果的なシャンプー・トリートメントを選んでいます。ブローの時だけヘアケア剤をつける、というわけではなく、ベースとなる髪をよい方向に持っていく、つまり、「健康な髪にする」ことが大切なのです。

では、どんなヘアケア剤を選べばよいのかというと、これは実際に髪を見たり、触ったりしてみなければお答えできません。例えば、病院で受診してから薬を処方してもらうように、サロンでも髪質に応じて、シャンプー、トリートメント、スタイリングなどのヘアケア剤をチョイスしています。同じお客さまでも、その時の髪の状態によって、おすすめするものがちがうこともあります。

ヘアスタイリストは、ヘアケア剤の成分のひとつひとつがどんな働きをするのかということを理解した上で、ひとりひとりの髪に応じた製品をおすすめしています。価格が高い市販品を買ったからといって、すべての髪にマッチするとは限りません。この部分は、どうぞプロにご相談ください。

サロンのブローはなぜツヤ髪になる?

ドライヤーの当て方が違うのです。ツヤのある髪というのは、髪を覆っているキューティクルの面が整っているということ。シャンプーの後はキューティクルが乱れた状態ですので、それをドライヤーで整えてあげます。

乾かしすぎは厳禁。8割ぐらい乾いたかな?というところで、スタイリングをはじめます。髪は、水分が蒸発して完全に乾く時にクセがつきます。つまり、完全に乾いてしまった髪は、いくらブローしてもスタイリングできません。オーバードライ(乾かしすぎ)は、ダメージヘアの原因になってしまいますので注意が必要です。

この「乾いたかな?」という感覚は、湿度や髪の質や量によって異なりますので、時間で測るのは難しいです。「乾かし過ぎない」ということを頭に置いて、「8割ぐらい乾いた感じ」をつかんでみてください。

では、次ページでは髪質別のブローの方法について、具体的にご説明します。