シャンプーの裏側には、わからないワードがズラリ。どれを選べばよいか悩みますよね |
Q1:ラウリル硫酸ナトリウム以外の成分が書かれたシャンプーも、気を付けたほうがよいですか?
以前、シャンプーで気をつけたい成分として、「ラウリル硫酸ナトリウム」と書かれていましたが、「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン」「ラウロイルメチルアラニンNa」と書かれているシャンプーについてはいかがでしょうか。
A1:頭皮への刺激がマイルドになっているので、大丈夫です。
ご質問の中にある「ラウリル硫酸ナトリウム」「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン」「ラウロイルメチルアラニンNa(=ナトリウム)」はいずれも、合成界面活性剤の名称で、洗浄(泡立ちをよく)するための成分です。どのシャンプーにも、必ず合成界面活性剤が入っています。その種類は多種多様なのですが、基本的には、「(アルキル)硫酸ナトリウム」「(アルキル)リン酸ナトリウム」のどちらかが使われています。
ラウリル硫酸ナトリウムは、高級アルコール系シャンプーに含まれる成分で、頭皮などへの刺激が特に強いため、表示指定成分になっています。過去の記事でも書きましたとおり、気をつけたい成分です。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミンも、高級アルコール系シャンプーに含まれる成分です。ラウリルエーテル硫酸とは、「ラウレス硫酸ナトリウム」のことで、「ラウレス硫酸TEA」などと表記されます。ラウレス硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンやトリエタノールアミンなどを結合させることにより、「ラウリル硫酸ナトリウム」より、頭皮への刺激が少ないとされています。
ラウロイルメチルアラニンNaは、アミノ酸系シャンプーによく使われる成分です。ラウロイルNa(=ラウリン酸ナトリウム)とメチルアラニンというアミノ酸が結合してできています。
記事にも書きましたとおり、アミノ酸系シャンプーは高級アルコール系シャンプーよりも頭皮への刺激がマイルドです。しかし、原材料のコストが高いため、製品が高価になってしまうのが難点です。
下記の記事を参考にしていただき、頭皮や髪の状態に合わせて、適切なシャンプーを選んでください。
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Q2:毛髪活性機能をうたったトリートメントはありますか?
毛嚢(もうのう=毛根を包み、毛に栄養を取り込むふくろ)、髪の密度、太さなど、髪の毛自体の活性に効果的であるトリートメントを探しております。トニックやローションタイプのものや、毛髪活性機能をうたったシャンプーはよく見かけますが、コンディショナーやトリートメント効果があるものは、ほとんど見られません。リンス効果と毛髪活性機能を組み合わせるのはむずかしいのでしょうか。また、毛髪活性機能に最も重要な条件とは、何なのでしょうか。
A2:あまり開発されていないようです。トニックやローションという形態が多いです。
まずは、シャンプーとコンディショナー、トリートメントの役割をおさらいしてみましょう。
■シャンプーとは
第一の役割……汚れやゴミを毛髪と頭皮の両方から取り除くこと。
第二の役割……フケの制御、低刺激、コンディショニングの機能も含む。
■コンディショナー、トリートメントとは
第一の役割……くし通りを容易にすること
第二の役割……毛髪のはね毛、うき毛を防止したり、毛髪のツヤを出したり、ダメージが進行しないようにすること。
シャンプーやコンディショナー、トリートメントというのは、基本的に毛根や頭皮に悪影響を与えないという考えのもと、作られている製品です。
次に、毛髪活性機能について考えてみましょう。毛髪活性機能とは、髪の密度や毛の太さ、毛嚢など、頭皮内部(表皮、真皮)に作用しますので、毛髪に影響を与えることになります。
根本的にシャンプーやコンディショナー、トリートメントとは役割がちがうため、毛髪活性機能をうたった製品は、トニックやローション、エッセンスの形態が多いのです。それらは薬剤成分が配合されていたり、頭皮表面には刺激を与えないように、頭皮の血行促進を目的としたり、という製品がほとんどです。
「毛髪活性機能をうたったシャンプー製品はよく見かける」とのことですが、毛髪活性に直接効果があるというよりも、頭皮を傷めない刺激の少ない成分を使用し、頭皮のトラブルを防ぐ製品が多いようです。
最後に、毛髪活性機能に最も重要な条件についてですが、頭皮の血行を良くし、皮膚の中深く、真皮にある毛の成長する部分(毛球、毛嚢)に栄養が送られることではないか、と考えます。
次ページでは白髪に関する悩みにお答えします。