髪の構造を知ろう
ヘアケアを始める前に、髪の構造についての知識があれば、ダメージを受けた髪がどんな状態になっているかがよくわかります。それをふまえてヘアケアすれば、サラツヤ髪になれることと思います。■毛髪の成分について
毛髪の成分は、ほとんどが18種類ほどのアミノ酸でできたタンパク質で、硫黄を5%程度含んでいます。これらが線維状につながったケラチンからできています。爪や肌の角質もケラチンでできています。
毛髪はケラチンが線維状につながっているため、水分をよく含み、弾力性に富みます。正常な毛髪の状態では、12~13%の水分が含まれています。毛髪の大敵は乾燥。ブローのしすぎなどで水分が不足すると、ツヤがなくなったり、パサついたり、ダメージを引き起こします。ですから、リンスやトリートメントで水分が蒸発しないよう、覆ってあげることが必要なのです。
余談ですが、毛髪は最大30~35%くらいまで水分を蓄えることができます。水分をたっぷり含んだ毛髪は、1.5倍ぐらい伸ばしても切れないほど、強くなるんですよ。
■毛髪の構成について
毛髪は、メジュラ、コルテックス、キューティクルという3つの層で構成されています。
左:頭皮の内部 右:髪の内部構造 (1)メジュラ (2)コルテックス (3)キューティクル (4)メラニン |
(1)メジュラ(毛髄)
毛の芯に当たる部分で、一般的に毛の太さはこの毛髄で決まると言われています。
(2)コルテックス(毛皮質)
メジュラのまわりを覆う線維状のタンパク質。髪の大部分はこのコルテックスです。コルテックスの中にはメラニン色素があり、メラニン顆粒の大きさや構造のちがいにより、黒髪や金髪、赤髪、白髪など、毛の色が決まります。
(3)キューティクル(毛小皮)
コルテックスのまわりをうろこ状に覆う、毛髪の表面となります。外部の刺激から髪を守る働きをしています。正常な毛髪では、きれいに並んでいます。ヘアケア商品のCMなどで見たことがある人も多いと思います。うろこ状の模様は、指紋のように一人ひとり異なっているそうです。
頭皮から外にでている部分を毛幹部、頭皮の内側に埋まっている部分を毛根部と呼びます。いわゆる「髪の毛」と呼んでいる毛幹部自体には治癒能力はなく、一度傷つくと元には戻りません。
■毛髪のヘアサイクルについて
毛髪のヘアサイクルは、約3~7年。1日に100本くらいが生え変わっています。成長のスピードは1日で約0.3~0.5mmです。ちなみに、同じ人の毛でも部位によってヘアサイクルは異なります。まゆ毛は2ヶ月、すね毛は3ヶ月、わき毛は5ヶ月と言われています。髪は「長い友だち」と言われますが、ホントに文字通りですね。
このように、毛髪の寿命は長いので、ヘアケアが大切なのです。
次ページでは、夏のレジャーの後のヘアケアについて、髪のおしゃれで気をつける点についてご紹介します。