あらゆる面で進化を遂げた Powershot S2 IS(3ページ目)

動画機能はかなりのレベル……だが……

もうひとつのPowerShot S2 ISのウリは動画機能だ。
EVF横にある録画ボタンを押すだけで、どのようなモードからであろうとも動画撮影に移行することができるのだ。
先代では動画ボタンがあったにも関わらず、ダイヤルスイッチを動画モードに合わせてからでなくてはスタートできなかった。
しかし、今回は違う。
たとえ再生中であろうとも録画ボタンを押すだけで動画の録画がスタートするのだ。

動画スタートボタン。長押しで録画スタートできる。
これによって、ちょっとしたシーンであってもすぐに動画撮影画スタートできるのだ。
欲を言えばスイッチオフの状態からでもスタートできればさらによかったのだが……。

ただし、EX-P505のようにMEPG-4ではなくMotion JPEGを採用しているので非常にメモリーカードの消費が激しいのが難点だ。
前述したように最大解像度（VGA/30fps）で撮影すると、1GBで8分ほどしか撮影することができない。
この点から見てもSDカードの採用には疑問が残る。

レンズ上部にあるステレオマイク。音声は最高で44KHzと非常にクリアだ。
音声のクオリティを44KHzから22KHzに下げると1GBにつき30秒ほど撮影可能時間が延びる。しかし、44KHzと22KHzでは音声ノイズがまったく異なっている。わずか30秒ほどの撮影時間のためにわざわざ変更する必要はないだろう。
風切音を低減するモードもあるので、風が強いシーンでも対応できる。屋外で撮影する場合、風の音にさえぎられてすぐ近くの声すらも録音できないということがけっこうあるのだ。

動画のクオリティは時間圧縮を行っていないMotion JPEGだけあって非常に高い。
また、動画においても手ぶれ補正の効果は適用されるし、動画撮影時にも12倍ズームレンズでズーミングができる。
超音波駆動レンズのおかげでズーミングの動作音は小さい（が、静かなところでは動作音も拾ってしまう）。
容量の問題以外はかなりおいしい動画デジカメであることは間違いない。

それは撮影可能枚数にも表れている。
（Page4へ）

・Page1 キヤノンの高倍率ズームが生まれ変わった
・Page2 高速化の秘密は画像エンジンにあり
・Page3 きれいな動画が撮影できるのだが……
・Page4 ニッケル水素充電池で驚異のスタミナ
・Page5 PowerShot S2 IS スペック＆実写画像

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