待たされないという感覚は重要だ
起動は約4秒。正直、DiMAGE Z1にはかなわない。
やはり、昨今のデジタルカメラの絶対値としては速くはない。
ただし、裏ワザがある。
テレ(望遠)側にレバーを固定しておいて、12倍望遠の状態で起動するのだ。
そうすると起動時間は短くなり、3秒弱となるのだ。
これであれば、10倍を超える光学ズームレンズを搭載しているデジタルカメラの中では優秀と呼べるレベルにあるといえる。
撮影間隔は約1秒。なかなか軽快に撮影のできるレベルである。
オートフォーカスはワイド端ではそこそこ速いのだが、テレ側ではかなり時間をかけてから合焦する。
ただし、フォーカスの精度はかなり高い。
FZ10には「爆速!」というような形容詞を冠することはできないものの、全体的にはそこそこ速い動きを見せているというレベルにあるだろう。
使っていて『待たされる』シーンはスイッチを入れたときと切ったときくらいなものだ。
画質はアベレージクラス
画質は平均的な400万画素機のそれだ。暗部にノイズが乗ることが多いが、2.5型の400万画素としてはまさに『平均的』なレベルだろう。
ノイズ対策として、状況が許すかぎり(手ぶれが出るほどシャッタースピードが遅くならないかぎり)はISOは50固定にして使いたいところだ。
また、特に望遠側にしたときに色収差が出ているがこれも許容できる範囲だ。もちろん、気にならないといったらそれは嘘になる。
しかし、強力な望遠レンズの魅力が色収差のマイナスを打ち消しているのだ。
いまひとつ持ちづらいかも
やや薄目の本体であるが、このグリップ感があまりいいとはいえない。レンズは大きくなったにもかかわらず、本体がDMC-FZ2と同じままの厚さとなっておりバランスが悪くなっているのだ。
ゴムグリップ部にもいっさいアールがなく、つかみどころがないというのが実感だ。
ただ、大きさのわりには意外なほどに軽いので、持っていてもさほどの負担にはならない。
また、部品の多くをFZ2と共有しつつ本体が巨大化しているせいか、全体に渡って間延びしたイメージがある。