マウイ島のスーパー星空ガイド山内良和さん(3ページ目)

いよいよマウイオールスターズの設立へ

3055ｍからの素晴らしいサンセットが気持ちをリセットさせてくれます（撮影：山内良和氏）

当時、マウイのハレアカラ星空ツアーを行っていた会社は何社かあったそうですが、山内さんの入社後は、日本からのお客さまに評判のツアーとなり、会社はクチコミでどんどん大きくなっていきました。ところが、会社が盛況になる半面、ガイドも複数いたことから、ガイドによって提供できるサービスの質にばらつきがあることに気づいてきました。

「もっといいもの、もっといいものを、と考えていたら、結局、自分自身でツアーを行いたいと思うようになったのが独立へのきっかけでした。」

2005年5月、ご自身のツアー会社「マウイオールスターズツアー」を設立！ それまで、たくさんのスタッフをマネージするという立場で手腕を発揮してきた山内さん。たったひとりで仕事をするということに不安はなかったのでしょうか。

「大人数のオペレーションやマネージメントは、本当に大変なことなんです。それはもうやるだけやってきたから、今度はひとりでやってみたかったんですね。この仕事はそういう意味でも最適でした。もちろん沢山の方にサポートして頂いているお陰です。」

見えないものが見えてくる、そんなツアーにしたい

お子様も参加できるツアーは家族連れにも人気

高価な洋服や靴やカバンを持っていたとしても、ここマウイでは、それを他人に見てもらう機会もない。そうすると勝負できるのは「人間性」そのもの。「マウイに来て、とてもシンプルな本音に気づいた」という山内さん。

ハレアカラの音のない世界、サンセットでも星空でも1日として同じ表情はない自然の世界が、「人として何をしなくてはいけないのか」を考えさせてくれるとおっしゃいます。

実際に山内さんのツアーでは、ハレアカラの山頂でのサンセットも、星空観測もとてもゆっくりとした時間をとり、早々に退散してしまっては見られないようなこと、感じられないことをじっくりと伝えてくれるそうです。

「これからの自分がどうあるべきなのか、それは占いや人から教わるのではなく、自分自身が感じて受け取ったもの、それが答えなのだと思います。マウイやハレアカラはその答えを出すことを演出してくれるのです。単に目に見えているハレアカラの自然や星空を説明するだけではなく、それを通して目に見えないものが見えてくる、そんな経験をみなさんに体験してほしい、そしてその経験ができるよう背中を少し押してあげたいだけ。」

山頂でのスターゲイジングでは、コンピューター制御の望遠鏡で肉眼では見えない素晴らしい星空をも堪能できます

山内さんのツアーはリピーターが多いそうですが、自分一人では経験できない、山内さんのガイドがあるからこそ感じることができるものがあるからなのでしょう。市民権も取得され、今後もアメリカでの生活を続けることを決めていらっしゃる山内さん。

「今後は、沢山の方々に最後まで諦めない気持ちと健康の大切さ、生きる事の尊さを体力の続く限り伝えていきたい。そして、一度来てくださった方とまた再会できて、次なる夢を語れると嬉しいですね。夢は実現させるために見るものですから。星を通じていろいろな話をしていきたいですね。」

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