日常の食事とおもてなしのための料理の違いは何でしょう。
私が考えるのは、特別な材料を使ったり時間と手間をかけるたりすることだけではなく、華やかさ、楽しさ、意外性を散りばめることです。その日のメニューの1品か2品にほんの少し工夫するだけで、パーティらしさを演出できると思います。完成した料理の見た目や味の工夫はもちろん、盛り付けの工夫も大切な要素。
上の写真は花器を使った盛り付けです。実はベーグルも、上に塗ったペーストも市販のもの。薄くスライスしたベーグルにペーストを塗り、溶けるチーズをふりかけてオーブンで焼くだけの、10分でできる簡単レシピです。乾杯のシャンパンにも、ビールにも合うおつまみです。
例えば同じ料理を平たいお皿に並べただけだったら、特にゲストの心には残らない、個性のないメニューだったかもしれません。ところがこの日は、何層かに積み重ねたベーグルの塔を崩さないように、1枚ずつそっと瓶から抜き取って食べるという行為が、パーティを盛り上げ、テーブルの中心になりました。
私はよく、手持ちの花器を利用した盛り付けをしています。もともとが花器なので、花との相性は抜群。パーティに欠かせない花と料理がひとつの器の中で一体となるおもしろさがあります。特に変わった花器でなくても、一輪挿しや、丸や四角の平凡な水盤を使っても、いろんなバリエーションが楽しめますよ。パーティ料理を盛り付けるお皿を選ぶ時、お手持ちの花瓶や花器も器のひとつとして、是非チェックしてみて下さいね。