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デルタ航空で行くアトランタの旅(8ページ目)

世界中のパワーエリートから高く支持されているデルタ航空のビジネスクラス。それを体験取材するため、2009年5月から週11便に増便された同社の主力路線、成田/アトランタ線を利用してみました。

執筆者:秋本 俊二

クルーたちおすすめのメニューは?

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人気シェフ、ミッシェル・バーンシュタイン氏による洋食メニュー
成田を離陸して約2時間。ビジネスクラスのキャビンでは、飲みもののサービスに続いて、ディナーのサービスが始まりました。デルタ航空は、食事にも定評があります。ビジネスクラスのメニューは、前菜サラダ、メインディッシュ、フルーツ&チーズ、デザートというコース料理。メインディッシュは本格的な和風懐石と人気シェフ、ミッシェル・バーンシュタイン氏の手によるビーフやシーフード、パスタなど計5種類からチョイスできます。

「日本のお客さまには和食ももちろんですが、パスタも人気がありますよ。私のおすすめは、そうですね、個人的には牛肉フィレのグリルがとてもおいしいと思います」

アメリカ人クルーのアドバイスに従い、今回は牛肉フィレのグリルを試してみることに決めました。どのクルーも、サービスをしながら笑顔を絶やしません。

「お食事の味はいかがですか?」
「アトランタは初めて?」
「何日くらいご滞在される予定ですか?」

グラスにワインを注ぎながら、あるいはデザートのフルーツやチーズ、アイスクリームをサーブしながら、口々にいろいろ話しかけてきます。日本人クルーは「アトランタで暮らしていると、南部の人たちのフレンドリーさがとても心地いい。そのフレンドリーな雰囲気がそのままキャビンにも満ちていることが、デルタ空港の一番の特徴ではないかしら」と話していました。

成田線には2組の機長と副操縦士が

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機内では日本人機長の須田均さんにいろいろ話を聞くことができた
では、コクピットクルーたちにとっては、デルタ航空とはどんな会社なのでしょうか? 離陸して6時間ほどが経過。キャビンでは食事を終え、ほとんどの人がシートの背もたれを倒して、休んでいます。休憩に入るためにキャビンに降りてきたコクピットクルーの一人に話を聞いてみました。

この日のDL56便には、機長と副操縦士が2組、計4人のパイロットが乗務しているといいます。その一人が、日本人機長の須田均さんでした。

「通常のフライトでは機長と副操縦士の二人で出発から到着までを担当しますが、アメリカではフライトが8時間を超えると乗務員を一人増やさなければいけないという決まりがあります」と須田さんは言います。「日本では12時間までなら二人だけの乗務でもいいという制度になっていますが、私の知っている限りそれは日本とカナダだけ。アメリカでは8時間を超えるともう一人、そして12時間を超えると、さらにもう一人増やさなければなりません」

このDL56便に計4人のパイロットが乗務しているのは、日本からアトランタまでが約13時間というロングフライトだからです。

「アメリカでも、他の航空会社では一人の機長に副操縦士が3人といった組み合わせで飛ばしているところも多いようですが、デルタ航空では機長も必ず二人乗務しないといけないという決まりをつくっています。一人が休憩に入っている間に何か問題が発生したとき、どう対処するか。そういうことをしっかり考えての制度だと思います」と須田さんは続けます。「乗客へのサービスということを考えた場合、私たちコクピットクルーにとって、一番はまず安全な運航です。そのためには、たとえ人件費がかかっても、機長と副操縦士を2組乗務させるということは絶対に譲れない。会社側も組合側も、その点では完全に一致しています。多く人の命を預かる航空会社の社員として、これは堂々と誇っていいことだと思うんです」

≫≫≫ 最後のページは「デルタ航空の社風について」
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