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デルタ航空で行くアトランタの旅(7ページ目)

世界中のパワーエリートから高く支持されているデルタ航空のビジネスクラス。それを体験取材するため、2009年5月から週11便に増便された同社の主力路線、成田/アトランタ線を利用してみました。

執筆者:秋本 俊二

“アジア”は最重要マーケット

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来日した新生デルタ航空の幹部たち。右端がCEOのリチャード・アンダーソン氏
この世界最大のハブ空港を中心に、デルタ航空はさらなる国際線ネットワークの拡充に注力しはじめました。そんな同社のネットワーク展開で重要な意味をもつのが、ノースウエスト航空との経営統合です。

新生デルタ航空のCEO、リチャード・アンダーソン氏は2009年1月に来日し「アジアにおける戦略」と題してメディアとの会見を行いました。その中でアンダーソン氏は、次のように話しています。

「両社が合併に合意した2008年4月以降、燃油価格の下落や金融危機など経営環境が大きく変化しましたが、こういう時代だからこそ合併による相乗効果が期待できます。古くからアジアに根ざしてきたノースウエスト航空との合併は、とくに“アジア路線の強化”という意味で、われわれにとって重要な決断でした」

両社の路線展開を見ると、もともとデルタ航空が強かったのはアメリカ南部や北東部、大西洋、ラテンアメリカなど。一方のノースウエスト航空は、アメリカ中西部やカナダ、そして日本人旅行者にって最も身近な太平洋線の拡充に力を入れてきました。今回の大型合併は、結果として両社の足りなかった部分をお互いに補完し合うものになるでしょう。ノースウエスト航空が運航してきた週200便以上の日本発着便は、新生デルタ航空として生まれ変わって以降も継続され、日本人旅行者たちの期待に変わらずに応えていってくれるに違いありません。

日本の地方からはソウル経由で

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アトランタ空港を経由して中南米へ向かう日本人も増えている
アジアではこの2年ほどの間に、ソウル/アトランタ線と上海/アトランタ線が東京線と同じ777-200ERで就航しました。デルタ航空は航空連合「スカイチーム」の創立メンバーの1社であり、日本の地方在住者にとっても、アトランタへは国内12都市に就航する同じスカイチームの大韓航空を利用することでソウル経由で結ばれたことになります。

都心に住む人は成田からダイレクトに、関空、名古屋からは成田経由で、地方在住者はソウル経由でアトランタへ。そして前述したように、世界最大のハブ空港であるアトランタからは、南米やカリブ諸国へのフライトにスムーズに乗り継ぐことが可能です。

「アトランタを経由して観光で中南米へ行かれる日本人のお客さまが増えていますので、機内には私たち日本人クルーのほか、スペイン語を話せるクルーも乗務しています」と前出の日本人キャビンクルーは続けます。「私自身も乗務で中南米の国にステイするときは、どこを歩くと面白いか、ショッピングならどこがおすすめかを自分でもいろいろ研究し、機内で日本のお客さまに聞かれたら自分の言葉でアドバイスするようにしています。スペイン語も少しずつ話せるようになってきました」

ビジネスに、レジャーに──デルタ航空はいま、日本人旅行者たちに旅の新しい選択肢を与え始めているのです。

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