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バイオ燃料飛行、実用化へ大きく前進!

コンチネンタル航空は2009年1月7日、世界でも初となる水中で育つ“藻(も)”を使ったバイオ燃料による試験飛行を実施。その歴史的現場に立ち会うため、私はテキサス州ヒューストンへ飛びました。

執筆者:秋本 俊二

年が明けた2009年の1月7日(日本時間8日)。コンチネンタル航空は世界中の注目が集まるなか、同社が本拠を置くアメリカ・テキサス州ヒューストンでバイオ燃料による試験飛行を実施しました。

バイオ燃料を使った同様な試験はこれまでヴァージンアトランティック航空ニュージーランド航空が行い、2009年1月30日にはJALも予定しています。しかしコンチネンタル航空が今回の実験で使用するバイオ燃料は、水中で育つ“藻(も)”を使ったもので、これはエアライン業界でもまったく初めての試み。その歴史的現場に立ち会うため、私はヒューストンへ飛びました。

── Page Index ──
【P.1】 化石燃料偏重からの脱却に向けて
【P.2】 “藻(も)”から抽出したバイオ燃料
【P.3】 双発機での実験フライトも世界初
【P.4】 各国の記者が見守る中で滑走開始
【P.5】 離陸──未来の“クリーンな空”へ



化石燃料偏重からの脱却に向けて


快晴の下のヒューストン国際空港。その一角にあるハンガー前には、実験に使用されるコンチネンタル航空のボーイング737-800が駐機し、私が到着したときにはすでにバイオ燃料の給油が始まっていました。

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バイオ燃料の給油が進むコンチネンタル航空のボーイング737-800

ハイブリッド化への移行が進む自動車や、電気を動力とする鉄道と違い、旅客機はエンジンを回転・稼働させる動力を全面的に化石燃料に依存しています。機の運航にともなう温室効果ガスの排出量削減と、化石燃料偏重からの脱却──エアライン業界にとってはここ数年、それが大きなテーマになってきました。そんな中、昨年(2008年)末に飛び込んできたのが、ニュージーランド航空がバイオ燃料による試験飛行に成功したというニュースです。

バイオ燃料を使ったテストはヴァージンアトランティック航空も2008年2月に実施しています。しかしヴァージンアトランティック航空やニュージーランド航空と比べても、今回コンチネンタル航空が実施しようとしている実験は“異質”なものと言えるかもしれません。

まずは、その実験内容について詳しく説明しておきましょう。


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