開発計画の後ろ盾となるローンチカスタマー
みなさんは「ローンチカスタマー」という言葉を聞いたことがありませんか? 航空機メーカーが新機種の開発・製造に踏み切るためには、それを導入するエアラインから「正式な購入計画がある」という確証を得なければなりません。航空機の開発・製造には膨大な資金がかかるため、「つくったけれど売れなかった」というのでは、メーカーの企業経営は成り立たないのです。
そこで十分な規模(機数)の発注を事前に行い、その新機種生産計画を立ち上げる(ローンチする)ための後ろ盾となる顧客のことを「ローンチカスタマー」と呼びます。
シンガポール航空はA380のローンチカスタマーに (C)Singapore Airlines |
ちなみに今年5月にシンガポール/成田線で日本デビューを果たしたエアバスのオール2階建て巨人機A380の開発計画ではシンガポール航空とエミレーツ航空が、またボーイングが現在開発を進める次世代中型機787は日本のANAがローンチカスタマーとなりました。
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