第3位/シンガポール航空
民族衣装のサロンケバヤを身にまとったCAたちの笑顔は、一度乗ったら忘れられません。彼女たちが提供する機内サービスのレベルの高さは、世界の旅行メディアなどが行う人気投票で必ずトップクラスにランクされることが証明してきました。
シンガポール航空のCAたちは、採用されると約4カ月(15週間)のトレーニングに入ります。トレーニング期間は他社に比べて長く、その理由をあるベテラントレーナーは「シンガポール航空はサービスの内容が多いですから」と話していました。訓練内容は“パーソナルタッチ”のサービスをいかに身につけるかにポイントが置かれ、具体的なサービス業務にかかわるトレーニングのほか、ソーシャルエチケットやコミュニケーション、ハイジャックなどに備えた武術、ファーストエイド(応急手当)、また外国人乗務員の場合はそこに厳しい語学(英語)訓練が加わります。
日本にも就航したA380(左)と、世界のファンを魅了する機内サービス(右) |
海外からの知人を空港に出迎えると、長旅を終えてうんざりした顔の乗客を見かけることがあります。が、シンガポール航空の利用者からよく聞かれるのは「降りるのがもったいない感じだね」といった声。第一線でのCAたちの活躍は、確実にファンを増やすことにつながっています。
ほかに世界ネットワークの広がりや、使用する機材の新しさなども、同エアラインの人気の要因でしょう。機材の新しさといえば、やはり話題はこの5月20日に日本に就航したエアバスのオール2階建て巨人機、A380です。最初に旅の目的地を決めて、そこに行くために必要なエアラインを選ぶというのがこれまでの一般的な旅のプランニングの方法でした。しかしA380が就航して以降は、「この飛行機に乗りたいからシンガポールへ行く」という旅行者も増えているといいます。
CAたちの定評あるサービスに、A380という新しい画期的な機材が“戦力”に加わったことで、シンガポール航空の人気は当分揺るぎそうもありません。
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