就航から累計200万人目となった乗客は、北大東島にお住まいの名嘉清子さん(68)。那覇空港の出発ロビーで当日開催された記念式典では、山田有社長が「離島の生活路線として地域に密着し、存在感のある航空会社をめざして努力したい」とあいさつし、花束と記念品が名嘉さんに贈られました。
沖縄県那覇市に本社を置く琉球エアコミューター(RAC)は、地元自治体や南西航空(現日本トランスオーシャン航空)などの共同出資により1985年に設立され、87年2月に初就航。鹿児島県の奄美大島や与論島を含む12の離島と沖縄本島を結ぶ13路線で運航を続けてきました。39人乗りのDHC-8型4機と9人乗りのBN-2B型3機で、乗客のほか新聞や郵便物、給食用の食材などを運んでいます。
RACはまた、“日本一短い定期便”を飛ばすことでも知られているのをご存知ですか? 県東端の太平洋上にある北大東島と南大東島。その二つを結ぶRACの定期便は、飛行時間が日本一短いのです。距離にして約12キロ。飛行時間は時刻表には「15分」と出ていますが、これは季節の風向きによって大回りしたときの時間です。風向き次第では、短縮コースを取る日も少なくありません。以前、知人であるイラストレーターの宇山あつしさんがこの路線を利用した際に、機内で「本日の飛行時間は3分を予定しています」と乗務員のアナウンスがあり、思わず吹き出してしまったと話していました。