航空券/航空券関連情報

機内迷惑行為に罰金50万円!

羽田空港では1月15日、エアライン各社のCAが出発ロビーを訪れる乗客たちに法律改正をPRするチラシを配っていました。機内迷惑行為を防止する改正航空法がこの日から施行されたのです。今回は、そのお話──。

執筆者:秋本 俊二

フライト中にコクピット内の計器のがいきなり狂い始める。急いで原因を調査しても、理由が見つからない。機長が機内電話でキャビンに連絡し、CAを呼んで「乗客たちにもう一度確認してみてくれ」と指示。やがてCAがコクピットに戻ってきて、報告する。「キャプテン、解決しました。やはりお客さまの一人が……」

そんなことが希に起こることは、以前の〈ガイド記事〉でも報告しました。原因は、そう、携帯電話。機内では必ず携帯電話の電源を切るよう呼びかけても、ときどき指示に従ってもらえない乗客がいるらしい。たかが携帯電話ぐらい、と思うのでしょうが、コクピット内の計器類や自動操縦システムは、ほとんど電波だけを頼りに動いています。携帯電話も立派な電波発信機で、そこから発信される電波は飛行機が受信すべき電波に影響を与えてしまう。現に、乗客に携帯の電源を切ってもらったとたん、狂っていた計器の針がピタリと正常に戻るということがあるそうです。

いくら注意しても携帯電話の使用をやめない日本人乗客が空港警察に逮捕される──外国ではそんな事件も現実に起きています。日本ではさすがにそこまでは、と思うでしょうが、これからはそうはいきません。昨年(2003年)7月の参院本会議で、フライト中の機内での「迷惑行為」防止をめざした航空法の改正案が全会一致で可決・成立。2004年1月15日から施行されました。機長の命令に従わない迷惑行為者などに、今後は50万円以下の罰金が科されることになります。
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