●ゲームのお仕事と編みぐるみは一見結びつかないのですが？僕は元々編み物大好きということではなく、ちょっとやってみようかということで始めただけなんです。ただ、編み物をやっているときがリラックスできるということに気が付きました。編んでるときは没頭しますね。ゲームの仕事とは対極にあるもので、ベクトルが全然違いますしね。でも、似た部分もあります。モンスターファームというゲームに関わったんですが、そのしくみはソフト自体を単体で遊ぶのではなく、CDを使ったり、ほかのものと組み合わせて遊べるようになってるんです。おたまもただ作って終わりではなく、道具として使ってほしいですね。
●商品化のお話とかはないんですか？いろいろお話はいただいているんですが、現状はあせらずにと考えています。キャラクタービジネスというのは、僕も仕事で関わっているけれど、それだけではつまらないなぁと思うんです。たとえばおたまが大量生産されて、UFOキャッチャーに入れられて世の中に出て行ったとしても、それは一過性のものですぐに飽きられちゃうと思うんです。それよりは、編み物としてのおもしろい展開ができるほうがいいなぁと。
●今後、どんな活動を予定していらっしゃいますか？ ９月にフィンランドに行きます。フィンランド在住で、アート関連のお仕事をしている日本人の方からの要請で、アートフェスティバル「ANTI」(アンチ)に出展してくれという話があるのです。
ついに、おたまが世界に飛び出すわけですね。フィンランドという編み物のメッカで行われるフェスティバルで、おたまが何を伝えてくるのか、私もとても楽しみにしています。また、その様子などが分かったら、お知らせしたいと思います。この本にはおたまの作り方もついていますが、高宮さんは「お手本どおり作らなくてもいいので、好きに自分らしさを出して作ってみてください」とのことです。みなさんもぜひオリジナルおたま作りに挑戦してみては？
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