高宮さんは、「モンスターファーム」などを手がけたゲームプランナーでいらっしゃいます。仕事に疲れたある日、女性社員が持っていた「編みぐるみ」の本を見ながら、冗談半分にクマの編みぐるみを作ろうとした結果、生まれたのがこの何とも不思議な生き物、おたまなのです。それからおたまは、Webサイト「男の手芸道」に紹介され、全国におたまファンを増やしてきました。この2冊目の本では、ついに自分で毛糸をつむぎ、「オレだけのおたま」作りに挑戦! どこまで行くのか、男の手芸道!
ガイド佐々木も大ファンであるおたま。今回この本の紹介をするにあたり、本を贈呈していただきましたが、3体のおたまが同封されていました。これらのおたまは、全国のおたまオーナーさんがボランティアで作ったというお話。そこで、敬意を表して、私なりにおたまのいる暮らしを写真で表現してみました。題して「夏はひんやり、冷菓おたま」。手作りですから一体ずつの顔がちょっとずつ違うんですね。撮影していて、とても気持ちがなごんでくるのを感じました。これがおたまパワーなのかもしれません。
この本について、そしておたまとは何か?について、高宮さんにいろいろお話を伺ってみました。
●この本の文章や写真は、ご自身で?
文章は自分で書いています。写真は、本を作るために撮影しようとして決めて撮っているわけではないんです。僕を含めて、イベントの手伝いなどをしてくれている身内の3人が普段から撮っているものです。どこかに出かけるときに、おたま持参で行き、撮ってくるわけです。
●こんなにたくさんのおたまをいつ作っていらっしゃるんですか?
実は、ふだん僕はあまり作っていないんですよ。展示会やイベントのときはガーっとまとめて作るんですが。規模の大きい展示とかだと、サイトで呼びかけて協力をお願いしたりしますね。今回の出版のときも、PR用の配布おたまの数が足りなくてサイトで募集したら、あっというまに500個くらい集まりました。ほんとにありがたいですね。
●おたまオフィシャルサイトも盛り上がってますね。
おたまファンのパワーがすごいんですよ。最初は僕がネタ的なものを考えていましたが、そのうちにみんなが遊び方を考えてくれるようになりました。ユーザーのみなさんが、自分たちで作って撮った写真を登録していくようになっているので、自然に盛り上がっています。編み物というのは自分で作るものなので、遊び方も自分で考えるようになったんでしょうね。
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