今年5月には、サードパーティの開発者がFacebook上の情報を利用してアプリケーションを開発できる仕組み「Facebook Platform」を発表するなど、現在ではFacebook内で利用できるアプリケーション数は1万を超えていてます。Facebookはこれによって、世界第一位の会員数を誇るMySpaceに続いて第二位の会員数を持つ、巨大SNSへと成長しています。
今、このFacebookを中心にアメリカのSNS界では、特にこの2ヶ月の間に大きな変動が起こっています。今回はその変動を時系列でまとめつつ、今後の行方を見ていきたいと思います。
【参考記事】
「gooホームに見るこれからの日本のSNS」
「mixiも参加するOpenSocialとは?」
Googleとの戦いに勝ったMicrosoft
開始からわずか3年8ヶ月で150億ドルの価値がついた「Facebook」 |
Facebookはこれによってスタートからわずか3年8ヶ月で150億ドルの価値を持ったSNSとなりました。そしてMicrosoftにとってもGoogle、Yahoo!などとの争奪戦の上での勝利ということで、米国のネット業界では大変に大きな話題となりました。
Googleは広告掲載においてSNSで最大の会員数を持つMySpaceと提携していますが、11月時には1日20万人のペースで会員を増やし急成長をしているFacebookを買収できなかったことで、この時点で、GoogleはMicrosoftに遅れをとってしまったという形になりました。しかしGoogleには別に大きな戦略がありました。
Googleの新しい戦略「OpenSocial」
その大きな戦略とは、「mixiも参加するOpenSocialとは?」で紹介した、複数のSNSなどのWebサイトで動作するアプリケーションを開発するための共通API「OpenSocial」です。これはMicrosoftがFacebookに出資をしたと発表した10月24日からわずか1週間後の11月1日に発表されています。このOpenSocialには、Facebookを除く有力SNSのほとんどが参加したことによって、FacebookとMicrosoftの提携の話題はアッと言う間に霞んでしまいました。しかしFacebookはその5日後の11月6日、新たな広告プログラム、Facebook Adsを発表。これにより、米国及び海外のSNSはまた新たな展開に進もうとしています。
<Facebookが発表した革新的な広告プログラム、Facebook Ads。しかし革新的ゆえにFacebookには大きな落とし穴が待っていました。> |