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Facebookの生き残りに残された道は?

今、アメリカのSNSにおいて、大きな変動が起きています。それはSNSに限らず、今後のネットサービスにおいても大きな変革となる可能性をも秘めています。今回はそんなアメリカのSNSの今を見ていきます。

水上 浩一

執筆者:水上 浩一

インターネットサービスガイド

ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグ氏がハーバード大学の学生間の交流のために2004年2月に作った Facebookは、その後、ハーバード以外の大学、全米の高校とその利用範囲を広げていき、2006年9月には誰もが利用できるようになりました。

今年5月には、サードパーティの開発者がFacebook上の情報を利用してアプリケーションを開発できる仕組み「Facebook Platform」を発表するなど、現在ではFacebook内で利用できるアプリケーション数は1万を超えていてます。Facebookはこれによって、世界第一位の会員数を誇るMySpaceに続いて第二位の会員数を持つ、巨大SNSへと成長しています。

今、このFacebookを中心にアメリカのSNS界では、特にこの2ヶ月の間に大きな変動が起こっています。今回はその変動を時系列でまとめつつ、今後の行方を見ていきたいと思います。

【参考記事】
gooホームに見るこれからの日本のSNS
mixiも参加するOpenSocialとは?

Googleとの戦いに勝ったMicrosoft

開始からわずか3年8ヶ月で150億ドルの価値がついた「Facebook」
開始からわずか3年8ヶ月で150億ドルの価値がついた「Facebook」
10月24日、MicrosoftはFacebookに2億4000万ドルを出資し約1.6%の株式を取得した上で、広告提携の拡大、そして米国だけでなく海外のFacebook上の広告スペースの販売もMicrosoftが独占して行うと発表しました。

Facebookはこれによってスタートからわずか3年8ヶ月で150億ドルの価値を持ったSNSとなりました。そしてMicrosoftにとってもGoogle、Yahoo!などとの争奪戦の上での勝利ということで、米国のネット業界では大変に大きな話題となりました。

Googleは広告掲載においてSNSで最大の会員数を持つMySpaceと提携していますが、11月時には1日20万人のペースで会員を増やし急成長をしているFacebookを買収できなかったことで、この時点で、GoogleはMicrosoftに遅れをとってしまったという形になりました。しかしGoogleには別に大きな戦略がありました。

Googleの新しい戦略「OpenSocial」

その大きな戦略とは、「mixiも参加するOpenSocialとは?」で紹介した、複数のSNSなどのWebサイトで動作するアプリケーションを開発するための共通API「OpenSocial」です。これはMicrosoftがFacebookに出資をしたと発表した10月24日からわずか1週間後の11月1日に発表されています。

このOpenSocialには、Facebookを除く有力SNSのほとんどが参加したことによって、FacebookとMicrosoftの提携の話題はアッと言う間に霞んでしまいました。しかしFacebookはその5日後の11月6日、新たな広告プログラム、Facebook Adsを発表。これにより、米国及び海外のSNSはまた新たな展開に進もうとしています。

<Facebookが発表した革新的な広告プログラム、Facebook Ads。しかし革新的ゆえにFacebookには大きな落とし穴が待っていました。>
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