子どものネット利用が増えています |
また、授業の中でインターネットを使っている割合は69%となっていますが、この結果を見ても、現代の小学生の多くが、何らかの形でインターネットを利用しているという実態が伺えます。さて、それでは子ども達は普段、どんなサイトを見ているのでしょう?これも同じgooリサーチの結果ですが、子ども向けのポータルサイトで66.5%、大人向けポータルサイトが14.9%、学校独自のリンク集が10.5%と続いています。この調査はキッズgooを利用している保護者へのアンケートなので、この結果だけで全てを判断するということはできませんが、おおよその傾向としては、ポータルサイトを中心に、親、もしくは、学校(先生)が主導となり、子ども達へ見せるサイトを選別しているということがいえそうです。今回は子どものインターネット利用について考察していきたいと思います。
子ども向けサイトの大人化が進む
子ども向けサイトというと、従来は検索サイトなどが運営するポータルサイトや、ネットの仕組みを解説するサイト、学習系のサイトなどが中心でしたが、最近では子ども専用のSNS、ブログなどのサービスも増えてきているようです。これは、今の大人が、特にネットに関する教育を受けていないライトユーザーが大半なのに比べ、現在の小学生は上記の調査結果にもあったように就学前からインターネットに触れているため、実はネットマナーなどがしっかりしているということもあるのではないでしょうか?そう考えると、子ども向けサイトが大人向けサイト同様に様々なサービスが増えているという現状もさらに拡大していくと予想できます。総務省の調査によると、2005年末に携帯電話でのネット利用が6,923万人と初めてPCからのネット利用人数を超えたとの結果が出ていますが、キッズケータイなどの普及により、子ども達もPCだけでなく、携帯電話からのネット利用もさらに増えていくでしょう。さて、子ども達へのネット普及によって起こる問題点とは一体、何なのでしょうか?
就学前からネットに親しむ子どもの未来は?
ネット利用の低年齢化が進むことによって起こる問題として考えられるものの一つが、簡単に情報を手に入れられることによる、思考、応用力の低下です。8月17日付け日本経済新聞に、先生が出した宿題にネットで検索したページのコピーを張っただけで提出した小学生がいたという記事がありました。インターネットの普及により、検索しただけで理解したとする子どもが増えているそうです。インターネットは情報の宝庫ですが、これを有効に知識として蓄える、応用するという教育が重要になります。子どもは大人に比べ、新しい知識を柔軟に吸収する可能性が高く、例えば、難しいゲームなどでも大人より子どもの方が簡単にクリアしてしまいます。小学生の頃からPC、ネットに親しむというのは決して悪いことではありませんし、時代の流れから言っても必然といえます。利用できる環境にいるならば積極的に利用させ、その上で大人がしっかりと教育していくことが今後の子どもの可能性を広げる一つのきっかけともなるでしょう。そうなれば、小学生でIT企業の社長やプログラマ、イラストレーターなどが大挙して出てくるのも決して夢物語ではありません。
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