
個人向け国債と地方債とでは、どちらを選べばよいのでしょうか? 元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。
地方債ってどんな債券のこと?
地方債とは、都道府県や市町村などの地方公共団体が資金を調達するために発行する債券のことです。
地方債にはさまざまな種類がありますが、まずは「地方債=地方公共団体が発行する債券」とおさえておけばよいでしょう。
地方債は、発行する地方公共団体や銘柄によって、年限や購入単位、利率などが異なります。
例えば、2026年9月に発行された大阪府債の場合、5年債と10年債の購入単位は1万円で、利率は5年債が年2.304%、10年債が年3.200%となっています。
地方債は満期まで保有すれば、原則として額面金額で償還されます。一方、満期前でも市場で売却できますが、そのときの市場価格によっては、購入した価格を下回り、元本割れする可能性があります。
ここが、個人向け国債との大きな違いです。
個人向け国債と地方債ならどっちを選べばよい?
個人向け国債は1万円から1万円単位で購入でき、「固定3年」「固定5年」「変動10年」の3種類があります。
2026年9月募集の個人向け国債では、「固定5年」の利率は年2.24%です。一方、同じ2026年9月の大阪府債では、5年債が年2.304%となっています。
ただし、地方債の利率は発行する地方公共団体や年限、発行時期などによって異なります。そのため、「地方債のほうが高金利」と決めつけず、購入するときに条件を比べることが大切です。
また、個人向け国債は、原則として発行後1年を経過すれば中途換金できます。中途換金すると、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれますが、額面金額で換金できます。
一方、地方債を満期前に売却する場合には、市場価格によって元本割れする可能性があります。
そのため、「途中でお金が必要になるかもしれない」という場合には、発行後1年を経過すれば額面金額で中途換金できる個人向け国債を選ぶという考え方があります。
一方、満期まで保有する予定なら、地方債も選択肢になります。利率や年限を比較するほか、自分が応援したい地方公共団体が発行する地方債を購入するという考え方もあります。
個人向け国債と地方債を比べるときには、金利だけで判断するのではなく、「満期まで保有できるのか」「途中で換金する可能性があるのか」などを考え、自分の運用目的に合ったものを選んでみてください。







