投資信託

70代が選びたい投資信託3選! 資産を「増やす」より「管理しやすく」

70代の資産運用では、必要なときに使いやすく、管理しやすいことも大切になります。何本もの投資信託を持ち続けるより、商品を整理するのも1つの方法です。今回は、資産をシンプルにしながら運用を続けたい70代が選択肢に入れたい投資信託を3本紹介します。※サムネイル画像:PIXTA

田代 昌之

田代 昌之

資産運用・ビットコイン ガイド

1979年生まれ、中央大学文学部卒業。新光証券(現みずほ証券)やシティバンク、投資助言会社などでアナリスト業務やコンプライアンス業務を経験したのち、暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事。2024年よりフリー。

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70代は「何を買うか」より「何本持つか」

投資信託を長く積み立ててきた人ほど、70代になった時点で保有商品が増えていることがあります。

70代は「何を買うか」より「何本持つか」(画像:PIXTA)
70代は「何を買うか」より「何本持つか」(画像:PIXTA)

全世界株式、米国株、日本株、債券、REIT、金(ゴールド)……。それぞれ買った理由はあっても、10本、20本と増えてしまえば、「自分が何にいくら投資しているのか」を把握するだけでも大変です。

70代だから投資をやめる必要はありませんが、新しい商品を次々と買い足すより、これまでの資産を整理して、管理しやすくすることも考えたい年代です。

今回は、株式と債券を半分ずつ持つタイプ、債券を多めにしたタイプ、国内債券だけに投資するタイプを取り上げます。

ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)<購入・換金手数料なし>

「運用はまだ続けたい。でも、自分で株式と債券の比率を調整するのは面倒」という人なら、バランスファンドを1本持つ方法があります。

「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)<購入・換金手数料なし>」は、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4資産に25%ずつ投資します。つまり、株式50%、債券50%という分かりやすい構成です。

相場の変動で比率が崩れれば、ファンドの中で基本配分に戻すよう調整されます。自分で株式を売って債券を買うといった作業をしなくても、1本で資産配分を維持できるのが特徴です。

ただし、資産の半分は株式です。「70代向けだから値下がりしにくい」という商品ではありません。株式による運用はまだ続けたいものの、国内株、外国株、債券を何本もの投信で管理するのはやめたい。そんな人に分かりやすい商品です。

なお、2015年8月の設定から10年以上が経過し、2025年12月には純資産総額が1000億円を突破しました。信託報酬は年率0.154%(税込)です。

楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)

株式50%では値動きが大きいと感じるなら、もう少し債券を増やす方法があります。

「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」は、日本を含む全世界の株式と投資適格債券に投資し、基本配分を株式30%、債券70%としています。債券部分では原則として為替ヘッジを行い、為替変動による影響を抑えています。

このファンドを70代向けに取り上げた理由は、株式をゼロにしていないことです。

70歳から20年たてば90歳です。その間に物価が上昇すれば、現金だけでは実質的な購買力が低下する可能性があります。だから株式もある程度は残したい。しかし、資産の大部分を株式に置くほどの値動きは取りたくない。そんな場合に、株式3割、債券7割という配分が1つの目安になります。

2018年7月に設定され、購入時手数料はありません。信託報酬は年率0.22%(税込)です。株式と債券の比率を自分で調整し続けなくてもいい。この「手間を減らせること」も、70代では商品選びの基準になります。

たわらノーロード 国内債券

「もう株式の値動きはあまり取りたくない」という人には、国内債券だけに投資する方法もあります。

「たわらノーロード 国内債券」は、NOMURA-BPI総合への連動を目指し、日本の国債など国内債券に投資するインデックスファンドです。2015年12月に設定され、2026年9月7日時点の純資産総額は約225億円。信託報酬は年率0.154%(税込)です。購入時・換金時の手数料もありません。

ただし、国内債券だから元本が保証されるわけではありません。実際、2026年9月7日時点の基準価額は8599円で、3年前との比較ではマイナス12.69%、5年前ではマイナス17.48%となっています。国内金利の上昇が続いたことで、債券価格には下落圧力がかかりました。

それでも国内債券を取り上げるのは、株式や為替のリスクを取らず、円建ての債券で運用したい人もいるからです。

ここは預金と分けて考えたいところです。近いうちに使うお金や元本割れを避けたいお金なら預金を優先し、価格変動を受け入れられる資金で国内債券を利用する。70代では、こうした使い分けがより重要になります。

70代では、投資信託を「減らす」ことも選択肢

今回紹介した3本を、全て買う必要はありません。むしろ70代では、投資信託を増やさないことを意識してもいいでしょう。

株式をまだ半分程度持ちたいなら4資産均等型、株式を3割程度に抑えたいなら債券重視型、株式を持たず円建て債券で運用したいなら国内債券。このくらいシンプルに考える方法もあります。

商品が多ければ分散できるとは限りません。S&P500と全世界株式のように、違う投資信託を買っていても中身がかなり重なっているケースがあります。

もう1つ、70代で考えておきたいのが、自分以外の人にも分かる資産になっているかです。家族が口座を見ることになったとき、「なぜこの商品を持っているのか」が分からないほど複雑になっているなら、一度整理する機会かもしれません。

70代の資産運用では、リターンだけでなく、「自分で管理できるか」「必要なときに使えるか」も大切です。長年かけてつくってきた資産だからこそ、最後まで無理なく管理できる形にしておきたいところです。

※基準価額、純資産総額などのデータは2026年9月7日時点。

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