70代は「何を買うか」より「何本持つか」
投資信託を長く積み立ててきた人ほど、70代になった時点で保有商品が増えていることがあります。

全世界株式、米国株、日本株、債券、REIT、金(ゴールド)……。それぞれ買った理由はあっても、10本、20本と増えてしまえば、「自分が何にいくら投資しているのか」を把握するだけでも大変です。
70代だから投資をやめる必要はありませんが、新しい商品を次々と買い足すより、これまでの資産を整理して、管理しやすくすることも考えたい年代です。
今回は、株式と債券を半分ずつ持つタイプ、債券を多めにしたタイプ、国内債券だけに投資するタイプを取り上げます。
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)<購入・換金手数料なし>
「運用はまだ続けたい。でも、自分で株式と債券の比率を調整するのは面倒」という人なら、バランスファンドを1本持つ方法があります。
「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)<購入・換金手数料なし>」は、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4資産に25%ずつ投資します。つまり、株式50%、債券50%という分かりやすい構成です。
相場の変動で比率が崩れれば、ファンドの中で基本配分に戻すよう調整されます。自分で株式を売って債券を買うといった作業をしなくても、1本で資産配分を維持できるのが特徴です。
ただし、資産の半分は株式です。「70代向けだから値下がりしにくい」という商品ではありません。株式による運用はまだ続けたいものの、国内株、外国株、債券を何本もの投信で管理するのはやめたい。そんな人に分かりやすい商品です。
なお、2015年8月の設定から10年以上が経過し、2025年12月には純資産総額が1000億円を突破しました。信託報酬は年率0.154%(税込)です。
楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)
株式50%では値動きが大きいと感じるなら、もう少し債券を増やす方法があります。
「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」は、日本を含む全世界の株式と投資適格債券に投資し、基本配分を株式30%、債券70%としています。債券部分では原則として為替ヘッジを行い、為替変動による影響を抑えています。
このファンドを70代向けに取り上げた理由は、株式をゼロにしていないことです。
70歳から20年たてば90歳です。その間に物価が上昇すれば、現金だけでは実質的な購買力が低下する可能性があります。だから株式もある程度は残したい。しかし、資産の大部分を株式に置くほどの値動きは取りたくない。そんな場合に、株式3割、債券7割という配分が1つの目安になります。
2018年7月に設定され、購入時手数料はありません。信託報酬は年率0.22%(税込)です。株式と債券の比率を自分で調整し続けなくてもいい。この「手間を減らせること」も、70代では商品選びの基準になります。
たわらノーロード 国内債券
「もう株式の値動きはあまり取りたくない」という人には、国内債券だけに投資する方法もあります。
「たわらノーロード 国内債券」は、NOMURA-BPI総合への連動を目指し、日本の国債など国内債券に投資するインデックスファンドです。2015年12月に設定され、2026年9月7日時点の純資産総額は約225億円。信託報酬は年率0.154%(税込)です。購入時・換金時の手数料もありません。
ただし、国内債券だから元本が保証されるわけではありません。実際、2026年9月7日時点の基準価額は8599円で、3年前との比較ではマイナス12.69%、5年前ではマイナス17.48%となっています。国内金利の上昇が続いたことで、債券価格には下落圧力がかかりました。
それでも国内債券を取り上げるのは、株式や為替のリスクを取らず、円建ての債券で運用したい人もいるからです。
ここは預金と分けて考えたいところです。近いうちに使うお金や元本割れを避けたいお金なら預金を優先し、価格変動を受け入れられる資金で国内債券を利用する。70代では、こうした使い分けがより重要になります。
70代では、投資信託を「減らす」ことも選択肢
今回紹介した3本を、全て買う必要はありません。むしろ70代では、投資信託を増やさないことを意識してもいいでしょう。
株式をまだ半分程度持ちたいなら4資産均等型、株式を3割程度に抑えたいなら債券重視型、株式を持たず円建て債券で運用したいなら国内債券。このくらいシンプルに考える方法もあります。
商品が多ければ分散できるとは限りません。S&P500と全世界株式のように、違う投資信託を買っていても中身がかなり重なっているケースがあります。
もう1つ、70代で考えておきたいのが、自分以外の人にも分かる資産になっているかです。家族が口座を見ることになったとき、「なぜこの商品を持っているのか」が分からないほど複雑になっているなら、一度整理する機会かもしれません。
70代の資産運用では、リターンだけでなく、「自分で管理できるか」「必要なときに使えるか」も大切です。長年かけてつくってきた資産だからこそ、最後まで無理なく管理できる形にしておきたいところです。
※基準価額、純資産総額などのデータは2026年9月7日時点。
※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告なく変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、ご自身の責任でお願いします。







