年金支給が始まる65歳以降、どのような働き方や備えがあればゆとりある老後を迎えられるのでしょうか。
All Aboutマネー編集部が年金受給者向けに実施した「年金以外の収入」に関するアンケートから、年金にプラスして就労や資産運用、副業などで自分らしい生活を送る受給者の皆さんのリアルな事例を取り上げます。
それぞれのグッドポイントや注意点について、経済ジャーナリストの酒井富士子さんが解説します。
回答者プロフィール
神奈川県在住・67歳女性
世帯構成:夫婦
年金収入(月額):本人10万3000円/配偶者10万円
年金以外の収入(月額):個人年金7万7000円、その他事業収入など

独身時代、郵便貯金金利が下がり始め、預けた養老保険が満期を迎えました。どうしようかと親しくしていた郵便局員に相談したら、まとまった金額を預けるのをすすめられて「全期前納55歳支払開始逓増年金保険」を契約しました。
当時は、一生独身かもしれないし準備しておいて損はないと考えました。ただ、20年以上先の受け取り開始なので、それまでに亡くなっていたら残念……とは思いました。
現在は、有限責任事業組合(法人格を持たない事業形態)の運営で事業の損益を自由に分配できるため、年金所得が増えても税金が増えないように調整できています。
ざっと計算しましたが、夫が亡くなり事業がなくなると所得の2割くらい税金がかかります。(個人年金が逓増なので毎年金額が増えるため)一人になると税金の負担が大変です。
1. 自営業最大のリスクを個人年金でカバーできている
自営業ご夫婦の場合、万が一配偶者(夫)が亡くなった際に公的年金からの「遺族厚生年金」が支給されない(または非常に少ない)ため、一人になった途端に収入が減ってしまうのが大きなリスクです。
回答者さんのように月8万円近く(しかも将来増えていく逓増型)の終身型個人年金を確保できていることは、お一人の生活を守るうえで大きな助けになります。
2. 個人年金の税負担について
個人年金は雑所得として扱われますが、受給額から過去に支払った保険料相当額を差し引いて所得計算が行われます。そのため、入ってくる金額の割には課税対象となる所得が抑えられ、節税面でも非常に優秀な選択でした。
3. 「社会保険料・医療費」の上がり幅に注意
収入が増えることで所得税・住民税が増えるだけでなく国民健康保険料や介護保険料などの社会保険料が段階的に上がってしまいます。
また、医療費の窓口負担は、75歳以上になると、一般的には1割のところ、一定以上の所得がある人は2割に跳ね上がるリスクもあります。税金面だけでなく手取り額や自己負担割合への影響を頭に入れておくことが大切です。
最後に:アンケート回答者から同世代へのメッセージ
将来に向けて準備することは大切です。クラウドワークス(仕事の受発注ができるクラウドソーシングサービス)で細々と収入があり事業運営もあるのでさまざまな形で必要な情報を日々取りに行っています。正しい情報を手にすることは重要です。情報弱者にならないよう努力が必要です。
<調査概要>
調査名:年金生活の収入と満足度に関するアンケート調査
調査方法:インターネットアンケート
調査実施日:2026年4月24日~5月7日
調査対象:60代~70代の51人(男性:35人、女性:16人)
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