20代は「自分の生活圏で使える優待」を選ぼう
株主優待を選ぶとき、つい「○○円相当」という金額に目が向きがちです。しかし、5000円相当の優待でも、自分が普段利用しない商品やサービスであれば、メリットを十分に生かすことはできません。

一方、金額がそれほど大きくなくても、いつも利用するドラッグストアやカフェ、洋服を購入する店で使える優待なら、日常生活の中で自然に使うことができます。優待を使うために余計な買い物をする必要がなければ、家計にも取り入れやすいでしょう。
20代は就職や転職、一人暮らしなどによって生活環境が変わりやすい年代でもあります。これから本格的に資産形成を始める人であれば、投資に回せる資金がまだそれほど多くないケースもあるでしょう。
だからこそ、豪華な優待だけを追いかけるのではなく、まずは自分が毎月どこでお金を使っているのかを振り返ってみることが大切です。今回は「ドラッグストア」「カフェ」「ファッション」という3つの生活シーンから、20代が注目したい銘柄を選びました。
マツキヨココカラ&カンパニー<3088>
マツキヨココカラ&カンパニー<3088>は、「マツモトキヨシ」や「ココカラファイン」などを展開しています。医薬品だけでなく、化粧品やシャンプーなどの日用品、食品など幅広い商品を扱っています。
株主優待は3月末と9月末の年2回。100株以上500株未満なら、1回につき2000ポイントの「マツキヨココカラポイント」がもらえ、年間では4000ポイントになります。
ただし、株式を保有していれば自動的にポイントが付与されるわけではありません。優待を受け取るには、所定の手続きによる申し込みが必要です。ポイントを受け取る代わりに、同額を社会貢献団体へ寄付することもできます。
ドラッグストアの優待のメリットは、特別な買い物をしなくても使いやすいことです。化粧品だけでなく、洗剤やティッシュなどの日用品、飲料や食品など、日常生活で必要になる商品にも利用できます。
例えば、普段からマツモトキヨシやココカラファインで日用品を購入している人なら、いつもの買い物に株主優待を取り入れることができます。優待を使うために新たな支出を増やさずに済む点は、これから資産形成を始める20代にもメリットでしょう。
コメダホールディングス<3543>
コメダホールディングス<3543>は、「コメダ珈琲店」を展開しており、株主優待用のプリペイドカード「KOMECA」を使った優待制度を導入しています。
通常優待では、2月末と8月末の年2回、100株以上の保有で1回につき1000円分がKOMECAにチャージされます。年間では2000円分です。
さらに、300株以上を3年以上継続保有している株主には長期保有優待があり、毎年2月末を基準として通常優待に1000円分が追加されます。
コメダ珈琲店はコーヒーを飲むだけでなく、モーニングやランチ、友人との食事などにも利用できます。休日だけでなく、仕事の合間などにも使えるため、普段から店舗を利用している人なら優待を使いやすいでしょう。
また、現金や紙の商品券ではなく、KOMECAに電子マネーがチャージされるのも特徴です。株主優待というと、自宅に商品が届くものをイメージする人もいるかもしれませんが、普段利用する店舗で支払いに使えるタイプなら、日常生活に取り入れやすくなります。
一方、自宅や勤務先の近くに店舗がなければ、優待を利用するためにわざわざ出掛けることになってしまいます。投資する前に、自分の生活圏に利用できる店舗があるかを確認しておきたいところです。
ユナイテッドアローズ<7606>
洋服やファッションに関心がある人なら、ユナイテッドアローズ<7606>の株主優待も選択肢になります。
毎年3月末時点で100株以上を保有すると、対象店舗などで利用できる株主優待券がもらえます。100株以上では2枚で、優待券1枚につき買い物金額から15%の割引を受けることができます。現在は電子化されており、スマートフォンなどで利用できます。
ただし、一部の店舗や商品などは株主優待の対象外です。自分がよく利用する店舗やブランドで使えるかどうかは、事前に確認しておきましょう。
この優待は金券とは違い、購入金額に応じてメリットが変わります。例えば3万円の商品を購入する際に15%割引を利用すれば、4500円の割引になります。もともと購入する予定だった洋服などに利用できれば、優待の効果を実感しやすいでしょう。
一方で、割引券タイプの優待には注意点もあります。「15%安くなるから」と予定していなかった商品まで購入してしまえば、結果として支出は増えてしまいます。
特にファッションは、日用品とは違って買わなくてもすぐに困るものばかりではありません。株主優待は「優待があるから買い物をする」のではなく、「もともと買う予定の商品に優待を使う」と考えるのが上手な活用方法です。普段からユナイテッドアローズのブランドを利用している人ほど、相性のよい優待といえるでしょう。
「お得だから」ではなく「普段使うから」で選ぼう
20代は、これから収入や生活環境が大きく変化していく可能性のある年代です。転職や引っ越しなどによって、今よく利用している店を数年後には利用しなくなることもあります。
そのため、株主優待を選ぶ際には、優待金額や優待利回りだけを見るのではなく、「今の自分の生活で本当に使えるか」を考えることが大切です。
今回紹介した3社も、ドラッグストア、カフェ、ファッションと使い道は大きく異なります。日用品を購入する機会が多ければマツキヨココカラ&カンパニー、コメダ珈琲店をよく利用するならコメダホールディングス、普段から対象ブランドで洋服を購入するならユナイテッドアローズというように、自分の消費行動と照らし合わせてみましょう。
また、株主優待は企業の判断によって内容が変更されたり、廃止されたりする可能性があります。優待だけで投資先を決めるのではなく、必要な投資金額や業績、配当、将来性なども確認し、「長く保有したいと思える会社か」という視点を持って選ぶことも大切です。
※株主優待の内容は2026年8月31日時点です。
※株主優待に関する情報は、記事執筆時点のものになります。詳細につきましては、各社が発表している株主優待内容をご確認ください。
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