Q. 低気圧に弱い体質です。気象病を改善する方法はないでしょうか

Q. 「低気圧に弱く、台風が近づくと頭痛や倦怠感がひどくなります。昔は気のせいだと思っていましたが、まわりにも同じような症状の人がいて、最近になって『気象病』と呼ばれるものだと聞きました。気象病はもともとの体質でなるもので、仕方がないのでしょうか? 何か改善方法があれば知りたいです」
A. 気象病には後天的な要因も大きく関わっています。地道な対策が効果的です
「気象病」は、気象の変化によって起こるさまざまな不調の総称です。天気が悪いときに体調が悪くなるのは科学的に説明できることで、決して気のせいではありません。
低気圧になると外気圧が下がり、体内の圧と外気圧とのバランスが崩れます。その結果、血管が拡張したり、自律神経のバランスが乱れたりして、頭痛や片頭痛、首肩こり、関節痛、めまい、耳鳴り、吐き気、倦怠感、眠気、気分の落ち込み、むくみ、食欲不振などの症状が出ることがあります。自律神経がもともと乱れやすい人や、睡眠不足・ストレス過多の人には、特に起こりやすい傾向があるようです。
「気圧に弱いのは生まれつきの体質だから仕方ない」と思っている人もいるかもしれません。確かに耳の構造や自律神経の感受性など先天的な要素も関わっていますが、多くは生活習慣やストレス、運動不足など後天的な要因が主な原因とされています。特に女性の場合は、ホルモンバランスの変動やPMS、更年期のタイミングで不調が強まりやすい傾向もあるようです。つまり「気象病体質」は、ある程度改善できる可能性があるということです。
低気圧は、いわば目に見えないストレスともいえます。日常のストレス対策が、そのまま気象病の予防や改善につながるともいえるでしょう。睡眠の質を高める、発酵食品や食物繊維で腸内環境を整える、朝日を浴びて体内時計を整えるといった、地味に思える習慣の積み重ねが、雨や台風などの低気圧の日を快適に乗り切るカギになりそうです。
- ぬるめ(38~40度)のお風呂に10分ほど浸かり、副交感神経を優位にする
- 深い呼吸と、肩まわりをゆるめる軽いストレッチを取り入れる
- 寝る30分前からはスマートフォンを手放す
- こまめな水分補給と、塩分・マグネシウムなどのミネラル摂取を意識する
- 片頭痛が出やすい場合は、医師に相談のうえビタミンB2やマグネシウムの補充を検討する
また、「台風が来る2日前に頭痛が起きる」など、自分だけの不調の予兆パターンに気付ければ、前倒しでの対策が可能になります。スマートフォンのメモや手帳に症状を記録し、自分だけの気圧カレンダーを作っていくのも1つの方法です。近年はスマートウォッチなどで自律神経のバランス指標の1つであるHRV(心拍変動)を測ることもできるようになってきており、不調が起きやすいタイミングを数字で捉える助けになるといわれています。
体調を崩すたびに我慢したり諦めたりするのではなく、天候の影響を予測して備える習慣を少しずつ取り入れてみましょう。ストレッチや腸内環境の改善、十分な睡眠といった工夫の積み重ねで、自律神経は整えられ、気圧の変化に強い体を作っていける可能性があります。
さらに詳しく知りたい方は、「台風シーズンの不調は気象病? 低気圧で頭痛やだるさが起こる医学的仕組み・今すぐできる改善法」をあわせてご覧ください。







