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伊那谷木曽谷間45分!連絡道路開通!(2ページ目)

平成18年2月4日!権兵衛トンネルが開通!これで国道361号線の伊那木曽連絡道路が全通し、伊那-木曽間の90分が半分の45分に!これまでは冬期閉鎖していた道も、通年通行に可能なり格段と便利なった。

執筆者:森 俊二

権兵衛道路(権兵衛トンネル)が開通すると、 権兵衛峠(標高:1,552m)越えの旧道(注記)は、殆ど利用され無くなり、整備がされなくなるのが気がかりなのだが、この道は、歴史的には由緒ある道だ。

旧権兵衛峠の道は、由緒ある道

権兵衛峠にある分水嶺。左:信濃川水系奈良井川・右:天龍川水系北沢川とある:現車道
伊那谷と木曽谷に横たわる中央アルプス(木曽山脈)に峠道を、開削(かいさく)したのは、木曽郡日義村(現木曽町)の荷物の輸送を担った牛方の親方「古畑権兵衛」で、元禄9年(1696)に完成した道だ。峠の名は、その前は鍋懸峠といっていたらしいが、今はその功績を讃え権兵衛峠(標高:1,552m)と呼ぶ。

以降この道を使って、双方が行き来出来るようになり、一段と人馬の往来が盛んになったという歴史ある道だ。

民謡「伊那節」には、そんな様子を
木曽へ木曽へと つけ出す米は
伊那や高遠の 伊那や高遠の なみだ米

なみだ米とは そりゃ情けない
伊那や高遠の 伊那や高遠の あまり米
と詠っているが、

木曽は米の生育に適した土地が少なく産米が少なかったため、古くから伊那谷の上伊那地方から米を木曽地方に運んでいた。

幕末皇女和宮の降臨の際、中山道の道普請が行われたが、 これらの使役に伊那谷からこの道を使って多数の人足が、かり出された歴史もある。

素敵な景色も見られます

権兵衛峠展望台付近から南アルプス連峰を望む
旧道は、一車線でカーブが多い道だが、 行く途中に、春はカラマツの芽吹きもあり、秋は錦彩なす紅葉も見られる。

特に、最近伊那側に、展望所が出来ていて、 左の写真は、その近くから見た、カラマツの紅葉と、向こうに南アルプス連峰のパノラマがある風景だ。 いずれしても、素敵な景色が見られる道である事には違いない。

この道は、中央道伊那インターを降り、右手の道を直進し、伊那市のみはらしファームがある脇の道を上って行くのだが、秋には、伊那市のイベント「米の道・権兵衛峠を歩こう」が行われている。

冬は道路が閉鎖されるのは仕方がないが、車道としても利用出来るよう整備はして欲しいものだ。

付記》:旧道となる権兵衛越えの車道は、正確にいうと、経ヶ岳林道(伊那市・南箕輪村)を一般国道361号に経ヶ岳線として編入、改修(昭和57年)した道だから、権兵衛が開削した古道ではない。

権兵衛峠も、車道には無い。 伊那の南箕輪村と、木曽の旧楢川村の境の道と隣接して広い敷地がある。 そこに、駐車場とトイレがあり、そのトイレの脇を抜け、稜線上に設けられた遊歩道を少し歩いたところに権兵衛峠がある。
《関連サイト》:
 ・飯田国道事務所
 ・木曽地域エリアの観光情報
 ・伊那地域エリアの観光情報
 ・伊那市・みはらしファーム

・制作:06/01/25・更新:06/02/04
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