不眠・睡眠障害

Q. 「残業が多い人ほど、業務効率が低くなる」って本当?

【日本睡眠学会所属医師が回答】「仕事が忙しいから」「仕事が終わらないから」と残業し続けていると、睡眠不足の状態が悪化し、業務効率がさらに落ちてしまう可能性があります。分かりやすく解説します。(※画像:amanaimages)

坪田 聡

坪田 聡

睡眠 ガイド

医師

日本医師会、日本睡眠学会所属。ビジネス・コーチと医師という2つの仕事を活かし、行動計画と医学・生理学の両面から、あなたの睡眠の質の向上に役立つ情報をお届けします。快眠グッズや気になる研究発表など、睡眠に関連する最新情報も豊富にご紹介します。

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Q. 「残業が多い人は業務効率が落ちる」って本当?

残業が多いと業務効率は低くなる?
残業が多いと業務効率は低くなる?

Q. 「仕事が忙しく、最近は毎日残業しています。寝る時間もどんどん遅くなり、疲れが取れません。『残業が多いほど業務効率が落ちる』という話を聞いたのですが、本当でしょうか? 悪循環になっているとしたら、断ち切りたいです」 

A. 本当です。残業が多いほど業務効率は落ちてしまいます

「残業が多い人ほど、業務効率が下がる」というのは、残念ながら事実です。大きな理由の1つは、多くの場合において、残業することで睡眠時間を削ってしまうためです。例えば、月に80時間残業をしている人は、平均して6時間しか眠れていないという調査報告があります。月100時間残業をしている人は、睡眠時間が5時間にまで減少します。

問題は、睡眠不足の状態になると、日中の強い眠気や集中力の低下が起こりやすくなることです。実際、IT業界や建設業に従事する男性の場合、日中に強い眠気を感じる人の割合が10%を超えると報告されています。

長時間働き続けることで、脳のパフォーマンスが著しく低下することも忘れてはいけません。朝目覚めてから17時間を超えると、作業効率は下がっていき、「酒気帯び運転」と同程度にまで落ちると考えられています。重大なミスや事故の危険も高まります。

また、睡眠不足は健康にも悪影響です。睡眠時間が5時間以下だと、糖尿病のリスクは1.5~2倍になり、高血圧やうつ病のリスクも大きく上昇することが分かっています。こうした疾患を抱えてしまうと、長期的に仕事効率が下がる要因にもなります。

業務効率を上げて健康的に働くためには、無理な残業をなるべく避け、十分な睡眠時間を確保することが不可欠です。睡眠を犠牲にした努力は、かえって生産性を下げる結果につながってしまいます。

さらに詳しく知りたい方は、「残業すると業務効率が落ちる? 睡眠時間を削って働くデメリット」をあわせてご覧ください。

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