3カ月で数十万円の利息も夢ではない一方、プランによっては投資信託など金融商品と組み合わせて利用することが条件となっているものもあり、「結局、自分はどれを選べば一番おトクなの?」と迷われる方も多いでしょう。
そこで今回は、大手信託銀行3社の最新プラン(2026年1月時点)を調査し、その内容を比較しました。
元本1000万円(または500万円)を預けた際にもらえる具体的な利息額のシミュレーションとともに、申し込み前のチェックポイントも解説します。
※金利は2026年1月19日時点。最新の情報は各社Webページをご確認ください。
三井住友信託銀行
三井住友信託銀行が提供する退職金プランには、「定期預金コース」と「投資運用コース」の2種類があります。対象者も幅広く、退職金特別プランは退職後3年以内の方、退職予定者向け特別プランは1年以内に退職する予定の方となっています。
・定期預金コース
スーパー定期、あるいはスーパー定期(グッドセレクト固定型)への預け入れで、特別金利が適用されるコースです。
- 特別金利:3カ月もののスーパー定期の金利が年2.0%に
- 申込金額:退職者500万円以上、退職予定者100万円以上
1000万円×年2.0%×90日/365日=4万9315円(税引前)
→税引後受取利息3万9298円
・投資運用コース
投資商品とスーパー定期を同時に申し込むと、定期預金に特別金利が適用されるコースです。対象になる運用商品は投資信託(あるいは三井住友信託ファンドラップ)で、申込金額に対する投資商品の割合によって金利が変わります。
例えば、「運用50タイプ」は、運用商品が申込金額の50%以上、定期預金が50%以下となることが条件のコースです。
- 特別金利:3カ月もののスーパー定期が年10.0%に
- 申込金額:退職者500万円以上、退職予定者100万円以上
- 運用商品への最低申込金額:退職者250万円以上、退職予定者50万円以上
500万円×年10.0%×90日/365日=12万3287円(税引前)
→税引後受取利息9万8242円
このほか、運用商品の割合を20%に抑えた「運用20タイプ(定期預金金利:年3.5%)」も用意されています。
なお、家族サービスとして退職金特別プラン利用者のご家族も特別金利での利用が可能です(退職予定者は対象外)。
※受取利息の計算例は公式Webページを参照。金利適用期間は2026年3月31日まで。
みずほ信託銀行
みずほ信託銀行では現在、期間限定のみずほ信託マネープランセットplusの1つに「退職金プラン」が提供されています。対象者は、退職金の受け取りから1年以内の方です。・退職金運用プラン
投資信託と定期預金を同時に申し込むことで、定期預金に特別金利が適用されるコースです。ただし、申込総額のうち、投資信託が50%以上、定期預金が50%以下である必要があります。
- 特別金利:スーパー定期預金・大口定期預金の当初3カ月の金利が年8.0%に
- 投資信託への申込金額合計:500万円以上3億円未満
500万円×年8.0%×90日/365日=9万8630円(税引前)
→税引後受取利息7万8594円
※受取利息の計算例は公式Webページを参照。金利適用期間は2026年2月27日まで。
三菱UFJ信託銀行
三菱UFJ信託銀行の退職金プランは4つあり、本記事ではそのうち2つをご紹介します。プラン対象者は、退職日または退職金の受取日のどちらか遅い日から3年以内の満50歳以上の方です。・定期預金コース
定期預金への預け入れで、特別金利が適用されるコースです。NISA口座の開設などでさらに金利の上乗せがあります。
- 特別金利:6カ月もの、3年もののスーパー定期・大口定期預金が年1.2%に
- 1回当たりの預入金額:1000万円以上1億円以下
1000万円×年1.2%×6/12カ月=6万円(税引前)
→税引後受取利息4万7811円
・投信コース
投資信託と円定期預金を組み合わせたコースで、運用商品の総額が預入総額の50%以上となることが条件です。
- 特別金利:3カ月もののスーパー定期・大口定期預金が年10.0%に
- 1回当たりの預入金額:500万円以上
500万円×年10.0%×3/12カ月=12万5000円(税引前)
→税引後受取利息9万9607円
このほかにも、資産運用をプロに任せたい方向けの「ファンドラップコース」と、家族への資産継承に備えたい方向けの「ずっと安心コース」も用意されています。
※受取利息の計算例は公式Webページを参照。金利適用期間は2026年10月30日まで。
申し込み前の3つのチェックポイント
退職金プランは非常におトクな半面、条件が厳格です。銀行窓口へ行く前に、以下の3点は必ず確認しておきましょう。1. 申込期間と提出書類
多くの金融機関では、プランの利用にあたって「退職所得の源泉徴収票」や「ハローワークの離職票」など、退職日を証明できる書類の提出が必須となります。
会社役員や自営業者の方も、それに準ずる公的な書類が必要になるため、書類の再発行などに時間がかからないよう事前に手元へ準備しておくとスムーズです。
2. 対象となる資金の範囲
銀行やプランによって、預け入れできる資金には決まりがあります。
退職金のみが対象の場合:
退職金として受け取った金額しか預け入れができません。退職金を受け取ったことが分かる通帳などで確認されることが一般的です。
新たな資金も対象の場合:
退職金だけでなく、他行から移してきた預金や、手元の現金も合算して預け入れが可能です。「退職金だけでは最低申込金額(500万円など)に届かない」という場合などに非常に便利です。
3. 組み合わせ条件や運用商品のリスク
退職金プランには、アプリのダウンロードやライフプランに関するコンサルティングの受講など、追加の条件が設けられている場合もあります。
また、高金利な「投資(運用)コース」などを選ぶ際は、定期預金の利息以上に運用の手数料や値動きでマイナスが出るリスクもゼロではありません。「安心・安全」を最優先にするのか、多少のリスクを取って増やすのか、ご自身の目的に合わせて選択しましょう。
退職金は、これからの生活を支える大切な原資です。まずは今回ご紹介した、各社定期預金コースのようなリスクの低い商品を活用して、老後資金を準備する第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。






