定年後にやってはいけないこと1:「蓄えがあるから働かなくても大丈夫」と考える
老後に働かない人の多くは、「年金だけで生活できる」と思っている場合もありますが、「これまでに蓄えもあるし、もう無理をしなくても大丈夫だろう」と判断しているケースもあります。確かに、現役時代にきちんと準備をしてきた人ほど、定年後は一度ゆっくり休みたいと感じるものです。たとえ一定の貯蓄があったとしても、収入源を年金と貯蓄だけに頼る生活になると、家計は思った以上に不安定になります。
老後は、医療費や介護費、住まいの修繕、家電の買い替えなど、まとまった支出が断続的に発生しがちです。そのたびに貯蓄を取り崩す状態が続くと、想定より早いペースで資産が減っていくことも珍しくありません。
定年後にやってはいけないこと2:知識不足のまま資産運用に手を出す
老後になると、「このままで足りるだろうか」という不安から、資産運用に関心を持つ人が増えます。しかし、仕組みを理解しないまま投資を始めると、かえって老後破産に近づく危険があります。定年後の資産運用には、時間の余裕がありません。現役世代なら失敗しても働いて取り戻せますが、老後はそれが難しい。さらに、損失が生活不安に直結するため、冷静な判断を失いやすく、焦って売買を繰り返す悪循環に陥ることも。「増やさなきゃ」という焦りがあればあるほど、資産を減らす原因になります。
定年後にやってはいけないこと3:家計を見直さずに生活する
収入が大きく減っているにもかかわらず、現役時代と同じ家計感覚のまま生活を続けてしまう人も老後破産に陥りやすい人の特徴です。定年後は、給与収入がなくなり、主な収入源は年金になります。それにもかかわらず、住居費や保険料、通信費、車の維持費などの固定費を見直さずにいると、収支が赤字続きとなることも。固定費は、そのままの金額が継続するため、家計に大きな負担をかけてしまうのです。
本人は「今までと同じ暮らしをしている」「なんとか回っている」と感じていても、不足分を貯蓄から補っているだけであれば、気づいたときには資産が大きく減っているでしょう。それが老後破産へつながる典型的な流れです。
老後破産を避けるためには?
老後破産を避けるためには、収入の選択肢を残しましょう。フルタイムにこだわらず、短時間勤務や業務委託など、自分の体力や生活に合った働き方を続けましょう。また、働くことの価値は収入だけではありません。社会との接点を持つことで生活リズムが整うことでの健康維持や多世代とのコミュニケーションで生活に張りができるなどの収入以外のメリットもあります。
体力や生活に合わせて、短時間勤務や週数日の仕事など、「できる範囲で働く」だけでも、収入と安心感の両方を補うことができます。
次に、資産運用は、「増やす」よりも「守る」を優先します。分からない商品には手を出さず、少額から学びながら続ける姿勢が重要です。
そして、年金額を基準に家計を作り直すこと。固定費を中心に支出を軽くするだけで、老後の家計は驚くほど長持ちします。
老後破産を遠ざける最大のポイントは、「定年後は別の人生ステージだ」と認識すること。これまでの延長線ではなく、新しい前提でお金と向き合うことが、安心できる老後への近道になります。








