多くの文化施設では、65歳以上を対象にしたシニア割があり、無料や優待価格で入館できるところが多くあります。今回は、全国の代表的な美術館・博物館・劇場・動物園のシニア割をご紹介します。
美術館・博物館のシニア割
芸術や学びに触れられる美術館・博物館は、心を満たす人気の外出先。多くの施設で、65歳以上を対象とした入館無料や割引制度が設けられています。●国立西洋美術館(東京都・上野)
ロダンの彫刻のほか、ルーベンスやモネなど世界の名画を所蔵する日本屈指の美術館。
割引:65歳以上の方は、常設展の入館料が無料になります。企画展は別途料金が必要です。
参照:国立西洋美術館
●国立科学博物館(東京都・上野)
恐竜の化石から宇宙・地球の成り立ちまで、世代を問わず学べる人気スポット。
割引:65歳以上の方は、常設展示の入館料が無料です。特別展は有料となります。
参照:国立科学博物館
●大阪市立美術館(大阪府・天王寺)
天王寺公園内にある、昭和初期の建築が美しい美術館。日本画や仏教美術の展示も充実しています。
割引:大阪市内在住の65歳以上の方は、企画展示の観覧料が無料です(特別展・特別陳列の料金は別途)。
参照:大阪市立美術館
●名古屋市美術館(愛知県・白川公園)
黒川紀章設計のモダンな建築で、国内外の近現代アートを楽しめる施設。
割引:名古屋市内在住の65歳以上の方は、常設展の入館料が100円になります。
参照:名古屋市美術館
なお、国立西洋美術館と国立科学博物館は「年齢要件(65歳以上)」のみなので、年齢が確認できる証明書を持参しましょう。
大阪市立美術館と名古屋市美術館では「市内在住」が条件に含まれるため、現住所と年齢の両方を確認できる書類(例:敬老優待乗車証や敬老手帳など)を提示する必要があります。これらは自治体が発行する高齢者向け証明書で、住所と年齢を同時に証明できます。
劇場のシニア割
舞台やオペラ、バレエなどを特別価格で楽しめるのも、シニア世代の特権。特に新国立劇場では、全公演を通じてシニア向けの割引制度が整っています。●新国立劇場(東京都・初台)
オペラ・バレエ・演劇など、日本を代表する舞台芸術の拠点。世界水準の音響と美しいホール空間が魅力です。
割引:65歳以上の方であれば、オペラ・バレエ・ダンス・演劇の鑑賞チケットが5%割引で購入できます(D・Z席、一部公演を除く)。入場の際、年齢が記載されている証明書の確認があるので、忘れず持参しましょう。
参照:新国立劇場
●新宿末廣亭(東京都・新宿)
明治創業の老舗寄席で、落語や漫才など伝統芸能を気軽に楽しめる場所。下町情緒あふれる雰囲気が人気です。
割引:65歳以上の方であれば、入場料(当日自由席)が3200円になります。
参照:新宿末廣亭
●KAAT神奈川芸術劇場(神奈川県・横浜)
現代演劇やダンス、音楽劇など多彩な舞台芸術を発信する劇場。開放感のあるガラス張りの建築も見どころです。
割引:満65歳以上の方であれば、公演ごとに指定する席種が500円引きになります。席種にランク(S~B等)がある場合はS席のみが対象となります。年齢の証明となるものを持参しましょう。
参照:KAAT神奈川芸術劇場
動物園のシニア割
動物園は世代を問わず人気の癒やしスポット。各地で65歳以上を対象にした無料・割引制度があり、年齢証明書を持参すれば気軽に利用できます。●上野動物園(東京都・台東区)
ジャイアントパンダをはじめ、約300種の動物に会える日本最古の動物園。都会の中心で自然とふれあえる憩いの場です。
割引:65歳以上は300円で入園できます。定期的に利用したい場合は、購入日から1年有効の年間パスポートもあります(1200円)。年齢の証明となるものを持参しましょう。また、老人週間(9月15日~9月21日)の開園日は、60歳以上の方とその付添者(1名)は無料です。
参照:上野動物園
●東山動植物園(愛知県・名古屋市)
動物園と植物園が一体となった全国有数の総合施設。コアラやアジアゾウなど人気の動物が多く、家族連れにも人気です。
割引:名古屋市在住の65歳以上の方は、観覧券が100円になります。観覧券・年間パスポートで動物園と植物園どちらも観覧できます。住所と年齢が確認できる「敬老手帳」や「運転免許証」などの本人確認書類を提示する必要があります。
定期的に利用したい方には、年間パスポート(定期観覧券)もおすすめ。料金は600円で、購入時に指定した利用開始日(購入当日から3カ月以内)から1年間有効です。顔写真の添付と署名が必要ですが、購入当日に入園する場合は不要。
参照:東山動植物園
●天王寺動物園(大阪府・天王寺)
約100年の歴史を持つ、日本でも有数の長い伝統を誇る都市型動物園。キリンやライオンなど大型動物を間近で観察できます。
割引:大阪市内在住の65歳以上の方は、入園料が無料です。運転免許証、敬老優待乗車証などの住所・年齢を証明できるもの(原本)が必要です。
参照:地方独立行政法人天王寺動物園
●札幌市円山動物園(北海道・札幌市)
北海道の自然に囲まれた動物園で、ホッキョクグマやレッサーパンダなど寒冷地ならではの動物展示が魅力です。
割引:札幌市内に住む70歳以上の方は、入園料が無料になります。入園の際は、住所・年齢・氏名が確認できる公的証明書(運転免許証・マイナンバーカードなど)または、高齢者減免のための園独自の証明書「まるやまZooっと証明書」の提示が必要。
参照:札幌市円山動物園
行政の高齢者優待と組み合わせてもっとおトクに
シニア割を上手に使うコツは、行政の高齢者向けサービスを組み合わせて活用すること。例えば東京・大阪・名古屋では、交通費を大きく抑えられる優待制度が整っています。●東京都(シルバーパス)+文化施設などシニア割引
東京都に住民登録されている方が、70歳以上になると都内の交通がほぼ乗り放題になる「シルバーパス」を利用できます。年間料金は所得に応じて1000円(非課税世帯など)または1万2000円。
このパスを使えば、「国立西洋美術館」や「上野動物園」など、都内のシニア割施設へ気軽に足を運べます。
●大阪市(敬老優待乗車証)+文化施設などシニア割引
大阪市に住所のある方も70歳以上になれば、対象の地下鉄やバスが1回50円で利用できる「敬老優待乗車証」があるので、気軽に出掛けられます。
65歳以上なら「大阪市立美術館」「天王寺動物園」が無料になります。それ以外の公共施設もシニア割があるかもしれないので、探してみると行動範囲が広がるでしょう。
●名古屋市(敬老パス)+文化施設などシニア割引
名古屋市に住む65歳以上の方には、年間730回まで公共交通が利用できる「敬老パス」が発行されます。市営地下鉄・バス・あおなみ線などがほぼ乗り放題で、負担金は所得に応じて1000円、3000円、5000円。
さらに、「東山動植物園」や「名古屋市美術館」のシニア優待と組み合わせれば、散歩や趣味の外出がより充実します。
行政サービスの内容や条件は自治体によってさまざまですが、交通・文化・健康支援など多彩な制度がそろっています。
これらを上手に組み合わせれば、外出しやすくなり、文化施設巡りや趣味の活動もより充実。結果として、節約しながら心身のリフレッシュや社会参加の機会を増やせます。まずは、自分の地域にある施設の高齢者向け優待情報をチェックしましょう。







