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65歳・70歳以上は交通費が大幅おトクに!東京や大阪など主要5都市「敬老パス」まとめ

自治体が発行する「敬老パス」は、バスや地下鉄といった公共交通をおトクに利用できる制度です。シニア世代の買い物や通院、趣味のおでかけの心強い味方です。今回は、東京・横浜・名古屋・大阪・神戸の「敬老パス」をまとめてご紹介します。※画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金 ガイド

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物価高が続くいま、「少しでも節約したい」という声が多く聞かれます。そんな中でも、外出やおでかけの楽しみをあきらめたくないシニア世代にとって心強い味方になるのが、自治体が発行する「敬老パス」。

バスや地下鉄といった公共交通をおトクに利用できるこの制度は、買い物や通院、趣味のおでかけに欠かせない存在です。今回は、東京・横浜・名古屋・大阪・神戸の「敬老パス」をまとめてご紹介します。
65~70歳から交通費がお得に!主要都市の「敬老パス」を比較※画像:amanaimages

65~70歳から交通費がおトクに! 主要都市の「敬老パス」を比較※画像:amanaimages

おでかけをもっと気軽に!「敬老パス」とは?

「敬老パス」は、高齢者の外出をサポートする自治体の交通費助成制度です。バスや地下鉄などの公共交通を割安に利用できる仕組みで、交通費の自己負担額や対象年齢は自治体ごとに異なります。

【基本のしくみ】
・対象者:一般的に65歳または70歳以上の住民
・利用範囲:発行自治体の公共交通機関(バス・地下鉄など)
・自己負担額:自治体によって異なるが、通常利用よりもかなり割安
 
【敬老パスの主なメリット】
・交通費を大幅に節約できる
・外出機会が増え、気分転換や健康維持につながる
・生活費や趣味に使えるお金が増える

移動にかかる費用を気にせずにおでかけできる敬老パスは、シニア世代の活動的な暮らしを支える頼もしい制度です。

主要5都市の敬老パス

ここでは、東京・横浜・名古屋・大阪・神戸の主要5都市の制度をピックアップしてご紹介します。

●東京都:シルバーパス

内容:
都営バス・都営地下鉄・日暮里・舎人ライナー・都電(東京さくらトラム)・民営バスなどが“ほぼ乗り放題”になる便利なパス。年間料金は所得に応じて異なっており1000円(非課税世帯など)または1万2000円です。
 
対象者:
東京都内に住民登録がある満70歳以上の方
 
申請方法:
都内約150カ所の「シルバーパス常設窓口」で手続き可能。その際、本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)を持参。所得確認が必要な場合は、介護保険料納入通知書など課税状況が分かる書類も必要です。
参照:東京都シルバーパスのご案内

●神奈川県横浜市:敬老特別乗車証(敬老パス)

内容:
市営地下鉄・ほとんどの市営バス・金沢シーサイドラインのほか、市内を走る一部民営バス路線でも利用可能。年間負担金は無料~2万500円(所得などに応じて異なる)です。
 
対象者:
横浜市に住民登録があり、満70歳以上の方
 
申請方法:
70歳の誕生日の約3カ月前に、敬老パスの案内が送付されます。交付を希望する場合は、同封の申請書に必要事項を記載のうえ、返信用封筒で返送。
参照:敬老特別乗車証(敬老パス) 横浜市

●愛知県名古屋市:敬老パス

内容:
公共交通機関が1年間に730回まで利用できる乗車券を交付。名古屋市内の市営地下鉄、市営バス、あおなみ線、メーグルは全線、ゆとりーとライン(大曽根-高蔵寺間)の利用は無料。名鉄・JR東海・近鉄などは少ない負担で乗車ができます。負担金は1年ごと、所得に応じて1000円、3000円、5000円を支払います。
 
対象者:
名古屋市に住民登録がある満65歳以上の方
 
申請方法:
交付申込書が誕生日の約3カ月前に郵送され、その申込書を記入して返送。または、オンライン申請も可能。申請完了後、負担金を納付するとパスが郵送されます。
参照:名古屋市:敬老パスの交付

●大阪市:敬老優待乗車証(敬老パス)

内容:
主に、オオサカメトロが運行する地下鉄・ニュートラム、大阪シティバスが運行するバスなどが対象。敬老優待乗車証(ICカード)に現金をチャージ(入金)しておけば、対象の電車・バスを、乗車1回につき50円で利用できます。
 
対象者:
大阪市に住民登録があり、満70歳以上の方
 
申請方法:
手続きのご案内・申請書が誕生日の約3カ月前に郵送されます。本人が、お住まいの区の保健福祉センター(区役所)に、カラーの顔写真(縦4.5㎝×横3.5㎝)と本人確認できるもの(マイナンバーカードなど)を持って申請手続きに行きます。
参照:大阪市:70歳になったら敬老優待乗車証(敬老パス)

●兵庫県神戸市:敬老優待乗車証(敬老パス)

内容:
神戸市内の公共交通を小児料金で利用できるICカード形式の乗車証(1000円単位で上限2万円までチャージ可能)。市営地下鉄、ポートライナー、六甲ライナー、神戸市バスや複数の民間バス会社などで利用できます。
 
対象者:
神戸市に住民登録がある、満70歳以上の方
ただし、福祉乗車証・タクシー利用券・自動車燃料費助成などの既存制度を受けている方は対象外の場合があります。
 
申請方法:
対象年齢に達する約3カ月前から申請書が郵送されます。届いた申請書に必要事項を記入して郵送またはオンライン(e-KOBE)で提出します。
参照:神戸市:敬老優待乗車証(敬老パス)

あなたの地域の「敬老パス」を、いますぐチェックしてみよう

上記で紹介した都市以外の地域でも、敬老パスや交通助成制度が導入されてるケースもあります。対象年齢や利用範囲、自己負担額は地域によって異なりますが、お住まいのエリアでも探してみるとよいでしょう。
 
次のような検索キーワードを使うと、最新情報を簡単に調べられます。
・「〇〇市 高齢者 公共交通助成」
・「〇〇市 敬老パス」
・「〇〇市 タクシー券」
 
また、市町村の公式サイトをチェックしたり、「高齢福祉課」や「交通政策課」に問い合わせたりするのも有効です。

自治体の「敬老パス」を活用すれば、通院や買い物がぐっと楽になり、外出のきっかけも増えます。利用条件や手続きは地域によって異なりますが、シニアの生活を支える重要な制度です。ぜひ一度、お住まいの自治体の制度を確認してみましょう。
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