固定費の見直しは一度取り組めば効果が長く続くため、家計管理の中でも最も効率的な方法ですので必ず取り組みましょう。今回は、主な固定費の見直しポイントをチェックリスト形式でまとめました。
固定費の見直し1:通信費
通信費は以下の項目をチェックしましょう。・高いスマホ料金を払い続けていないか?
格安スマホに切り替えるだけで、大手のメインブランドと比べて月額料金が半額以下になるケースも珍しくありません。例えば、大手のサブブランドが運営する格安SIMには、ahamo(ドコモ)、UQモバイル/povo(au)、Y!mobile/LINEMO(ソフトバンク)などがあります。どれも、通信品質が高く、番号がそのまま移行可能と手続きも簡単です。
・使っていないオプションを付けっぱなしにしていないか?
動画サービスや保険など、契約時にセットされていた有料オプションがそのままになっているケースは多いもの。毎月数百円でも積み重なれば大きな差になるので、不要なサービスは解約しましょう。
・家族割引を利用しているか?
家族で同じ通信会社を利用すれば、基本料金を大幅に節約できる可能性があります。家族割引の対象は、同居が要件とならず、家族であるなら対象になるケースもあります。離れて暮らす家族がいる方は、各社の家族割引サービスを確認しましょう。
固定費の見直し2:保険料
保険料は以下の項目をチェックしましょう。・今の自分に合わない保険を入りっぱなしにしていないか?
医療保険や生命保険は、独身か既婚か、子どもの有無などライフステージによって必要性が変わります。必要以上に掛けていると固定費の負担が増えるだけです。
・子どもが独立したのに死亡保障をそのままにしていないか?
家族の生活費を支える必要がなくなれば、高額な死亡保障は不要になります。減額や解約を検討してみましょう。
・公的な制度を考慮せずに過剰加入していないか?
日本には「高額療養費制度」や「高額介護サービス費制度」など、医療や介護の自己負担を一定額まで抑えてくれる公的制度が整っています。こうした制度を理解しておけば、民間の医療保険に大きく依存せずとも、「貯蓄+公的制度」で対応できる場合があると考えることが可能です。民間保険は、必要な保障だけを補うようにしましょう。
固定費の見直し3:サブスクリプションサービス(定額サービス)の利用料
サブスクリプションサービス(定額サービス)の利用料は以下の項目をチェックしましょう。・使っていない月額サービスを放置していないか?
動画配信、音楽、新聞、アプリ課金などをうっかり放置しておくと、毎月大きな金額になることも。利用頻度が低いものは解約を検討しましょう。
・同じジャンルのサービスを複数契約していないか?
映画や音楽サービスなど、似た内容をいくつも契約している場合は、1つに絞るだけでも支出が抑えられます。
固定費の見直し4:住宅関連費と光熱費
住まいにかかる費用は、老後の家計に大きな影響を与えます。賃貸でも持ち家でも、今の住まいが本当に生活スタイルに合っているかを見直すことが大切です。光熱費についても節約ができないか定期的にチェックしましょう。・家賃や管理費・修繕積立金が負担になっていないか?
賃貸では毎月の家賃が、持ち家(特にマンション)では管理費や修繕積立金が固定費として重くのしかかります。子どもが自立して世帯人数が減ったのであれば、広い家に住み続けるよりも、老後の暮らしに合ったコンパクトな住まいに移ることで、固定費を抑えられる場合があります。
・光熱費を見直さずに払い続けていないか?
電力・ガスの契約プランを確認したり、省エネ家電に切り替えたりするだけでも、毎月の負担が変わります。冷暖房効率のよいコンパクトな住まいに移れば、さらに光熱費の節約につながります。
固定費の見直し5:自動車関連費
自動車の所有には、ガソリン代・保険料・駐車場代・車検代など、維持するだけで大きなコストがかかります。定年後の生活に必要かどうかをあらためて見直しましょう。・本当に自動車が必要かどうか?
生活に必須でなければ、思い切って手放すのも選択肢の1つです。その場合は、必要なときだけレンタカーやタクシー、カーシェアを利用することで、大幅にコストを抑えられます。
・自動車を持ち続けるなら安全性や経済性は大丈夫か?
通院や買い物などで車が欠かせない方も多いでしょう。その場合は、維持費や燃費、安全性能を考えて「コンパクトカーやハイブリッド車」に乗り換えるのも一案です。自動車税や燃料代を抑えつつ、運転しやすさや安心感を得られます。